2021/06/23

AWSのコンピュート性能単位であるECUについて解説!インスタンスクラスを見てみよう

 
  

AWSのECUとは?

AWSのECUとはEC2コンピューティングユニットの略称で、Amazon EC2で提供されるインスタンスに配分されているCPU性能を確認できるように定義された単位です。 AWSのコンピューティングサービスを提供しているハードウェアは頻繁に交換される可能性があり、CPUに関してもその性能は逐次変わっていきます。 そのためAWSではインスタンスで定義されているCPUの個数の他に、ECUという形で独自のベンチマークやテストを行い、CPU性能をユーザーに明示的に確認できるよう提供しています。 なお、ECUの定義内容は将来変更となる可能性がありますので注意しましょう。

ECUの定義について

AWSのECUの定義について説明します。 ECUはAWSのAmazon EC2において、ユーザーにCPUの能力値を比較しやすいように定義された単位です。1ECUあたりの処理能力は2021年1月現在で1.0 -1.2 GHz 2007 Opteron もしくは 2007 Xeon プロセッサと同等のCPU能力とされています。 Amazon EC2には様々なインスタンスタイプが用意されているため、それぞれのインスタンスタイプの処理能力を比較する材料としてECUを確認するようにしましょう。 ただし、ECUでの表記はAWS独自のものなので、AWSに馴染みのない開発者にも分かりやすいように近年はvCPU表記がされるようになってきています。

AmazonEC2インスタンスのECUを確認してみよう

AWSのコンピューティングサービスであるAmazon EC2には様々な性能別にインスタンスが提供されています。 メモリやvCPU、ECU、ネットワーク、ストレージなどそれぞれの組み合わせたものをインスタンスタイプと呼びます。 2021年1月現在、AWS公式ページの最新のインスタンスタイプ一覧ではECUを確認することができなくなっています。 AWS公式ページのオンデマンド料金一覧にはECUも表記されていますので、どのような組み合わせがあるか見てみましょう。

汎用-現行世代各インスタンスタイプのECU一覧

AWS公式サイトを参考に汎用-現行世代各インスタンスタイプのECUを一覧化しました。 a1、t4g、m6g、m6gd、m5a、m5ad、m5dn、m5n、m5znタイプのインスタンスではECUの項目が「該当なし」と表記されています。該当なしと表記されている場合は単純にvCPU数に準ずる性能となります。 ECUの項目が「変数」となっている場合は、CPUのバーストにより性能が一時的に向上しますが、その時間分、追加で課金される場合がありますので注意しましょう。
インスタンスタイプ vCPU ECU メモリ(GiB) インスタンスストレージ(GB)
a1medium、large、xlarge、2xlarge、4xlarge、metal 1、2、4、8、16、16 該当なし 1、2、4、8、16、32 EBSのみ
t4gnano、micro、small、medium、large、xlarge、2xlarge 2、2、2、2、2、4、8 該当なし 0.5、1、2、4、8、16、32 EBSのみ
t3nano、micro、small、medium、large、xlarge、2xlarge 2、2、2、2、2、4、8 変数 0.5、1、2、4、8、16、32 EBSのみ
t3anano、micro、small、medium、large、xlarge、2xlarge 2、2、2、2、2、4、8 変数 0.5、1、2、4、8、16、32 EBSのみ
t2nano、micro、small、medium、large、xlarge、2xlarge 1、1、1、2、2、4、8 変数 0.5、1、2、4、8、16、32 EBSのみ
m6gmedium、large、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、16xlarge、metal 1、1、2、4、8、16、32、48、64、64 該当なし 4、8、16、32、64、128、192、256、256 EBSのみ
m6gdmedium、large、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、16xlarge、metal 1、1、2、4、8、16、32、48、64、64 該当なし 4、8、16、32、64、128、192、256、256 1×59、1×118、1×237、1×475、1×950、1×1900、2x1425、2×1900、2x1900NVMe SSD
m5large、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、12xlarge、16xlarge、24xlarge、metal 2、4、8、16、32、48、64、96、96 10、16、37、70、128、168、256、337、345 8、16、32、64、128、192、256、384、384 EBSのみ
m5alarge、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、12xlarge、16xlarge、24xlarge 2、4、8、16、32、48、64、96 該当なし 8、16、32、64、128、192、256、384 EBSのみ
m5adlarge、xlarge、2xlarge、4xlarge、12xlarge、24xlarge 2、4、8、16、48、96 該当なし 8、16、32、64、192、384 1×75、1×150、1×300、2×300、2×900、4x900NVMe SSD
m5dlarge、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、12xlarge、16xlarge、24xlarge、metal 2、4、8、16、32、48、64、96、96 10、16、37、70、128、168、256、337、345 8、16、32、64、128、192、256、384、384 1×75、1×150、1×300、2×300、2×600、2×900、4×600、4×900、4x900NVMe SSD
m5dnlarge、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、12xlarge、16xlarge、24xlarge 2、4、8、16、32、48、64、96 該当なし 8、16、32、64、128、192、256、384 1×75、1×150、1×300、2×300、2×600、2×900、4×600、4x900NVMe SSD
m5nlarge、xlarge、2xlarge、4xlarge、8xlarge、12xlarge、16xlarge、24xlarge 2、4、8、16、32、48、64、96 該当なし 8、16、32、64、128、192、256、384 EBSのみ
m5znlarge、xlarge、2xlarge、3xlarge、6xlarge、12xlarge、metal 2、4、8、12、24、48、48 該当なし 8、16、32、48、96、192、192 EBSのみ
m4large、xlarge、2xlarge、4xlarge、10xlarge、16xlarge 2、4、8、16、40、64 6.5、13、26、53.5、124.5、188 8、16、32、64、160、256 EBSのみ

ECUについて把握してインスタンスの比較検討をできるようにしましょう

今回はAWS独自の性能表記であるECUについて解説しました。 ECU表記は比較的CPU性能が多く必要なインスタンスで使われているので、高い性能が必要なシステムの構築などを検討している場合にどのインスタンスを使用すれば良いか検討材料とできるように覚えておくと良いでしょう。]]>

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】