2021/03/10

「SAP on AWS」とは?「SAP on AWS」のメリットや本稼働の認定について解説

 
  

「AWS」とは

「AWS」というのは、Amazonから提供されている175種類以上のクラウドコンピューティングサービスを指す言葉で、正式名称をAmazon Web Servicesといいます。 また、「クラウドコンピューティング」は、インターネットを通じて、ストレージ・サーバー・データベース・ソフトウェアなどといったコンピューターの様々なサービスを使用することを表します。 つまり、クラウドコンピューティングでは、手元にパソコン1台とインターネット環境さえあれば、サーバーやストレージ、データベースなどを必要なだけ利用できるということになります。

「SAP」

「SAP」というのは、平たく説明すると「SAP社」から提供されている「ERP」製品のことを指します。 しかし、そもそも「SAP」と「ERP」という言葉の意味が分からないという方も多いのではないでしょうか。 この記事では「SAP」の概要について、そして「AWS」 と「SAP」がどのような関係にあるのかについて説明していきます。

「SAP」とは

「SAP」というのは、本社をドイツに構えているソフトウェアのベンダーです。 提供するソフトウェアのことを一般的に「SAP」と呼ぶこともありますが、厳密に言うと「SAP」は社名であり、製品名ではありません。 「SAP」は、1972年にERPパッケージソフトの大手ベンダーとして、ドイツのワルドルフにて設立されました。ERPパッケージというのは、企業における業務を統合し、一括で管理できるソフトウェアを指します。 このERPパッケージがあることによって、財務、給与計算、人事管理、購買管理、販売管理などといった企業を運営する上で無くてはならないシステムの作成が可能になります。

「SAP on AWS」

現在、数多の企業で「SAP」のアプリケーションが使用されています。 SAPシステムやSAPアプリケーションは、今や日本の企業のシステム構築に無くてはならないものとなっています。しかし、SAPアプリケーションの大半はオンプレミス環境で運用されています。 オンプレミスからクラウドへ移行するにあたって「SAPアプリケーションの移行が正常にできるのか」という不安を持つ企業も多いと言われています。 そこでぜひともおすすめしたい選択肢の一つとして「AWS」で「SAP」アプリケーションを運用する「SAP on AWS」が挙げられます。

DXとクラウド

日本経済に大きなダメージを与えるであろう「2025年の崖」を乗り越える鍵になるものとして、デジタルトランスフォーメーション(通称DX)とが挙げられています。 そのDXのベースとして注目されているのがクラウドサービスで、インフラやシステムを実際にクラウドサービスへと移行している企業が増えてきています。 なぜDXのベースとしてクラウドサービスが選ばれるかというと、クラウドサービスならば、インフラの購入や構築が不要で、必要なリソースを必要な時にだけ使えるからです。 そのため、素早く実験することや、多くのリソースと時間を試行錯誤へと費やすことが可能になります また、クラウドサービスでは、IoT やAI、ブロックチェーンなどの最新技術をキャッチアップするのも早いので、既存のシステムでは実装することが難しい最新技術も利用が出来ます。 さらに実験が成功した場合には、それをいかに広く早く世界へと拡大させるかが大事になります。クラウドサービスならば、それも簡単に行うことが出来ます。 そんなクラウドサービスの中でも、特に利点が多いのが「AWS」ということです。

「SAP on AWS」のメリット

AWSでSAPアプリケーションを運用する「SAP on AWS」には、覚えておきたいメリットが幾つもあります。 大きく分けると、AWSはSAPの本稼働認定を受けていること、パフォーマンスが安定していること、開発や移行をする期間の短縮が出来ることの3つが挙げられます。 サービスを使いこなすためには、正しい知識を身につけて理解を深めることが大切です。それでは詳しく説明をしていきます。

本稼働の認定

SAPは、様々なアプリケーションの提供をしています。 AWSは、プラットフォームやデータベースを含めて、全てのSAPの製品について、唯一本稼働の認定を受けているクラウドベンダーです。 通常AWSは、SAPの新製品の提供が開始されると同時に認定を受けています。これが実現するのは、2社の間に盤石なるパートナーシップがあるからと言えます。 さらに特筆すべきは、「SAP」の本稼働を認定するAmazon EC2インスタンスの数が豊富なことです。この認定の取得をするのは簡単なことでは無く、難関なベンチマークテストを合格したものだけが認定されます。 「SAP NetWeaver」および「SAP HANA」の認定プラットフォームリストに記載されるプラットフォームの多くは「AWS」のEC2インスタンスです。 非常に多くの選択肢の中から、ユーザーの企業が自社にとって適切なスペックを選択することの出来るプラットフォームベンダーは、他に類を見ないと断言出来るでしょう。 さらに、あるEC2インスタンスタイプを一度選択したからといって、そのインスタンスのタイプに縛られる必要がありません。再起動するだけで、インスタンスのタイプの変更を行うことが出来ます。 「AWS」においての「SAP」の可用性は、オンプレミス環境と比べても違いはほとんどないと言えます。 これは、「Amazon EC2 Auto Recovery」という名の機能によって、ハードウェアに問題が生じた際にも、その他の物理マシン上で自動的に、正常な他のホストが仮想マシンの再稼働させることに起因します。 そして、従来とは比較にならないほど安い値段でディザスタリカバリが行えるということも大きな利点です。 さらにAWSならば、仮想CPUやメモリのリソースを固定的にそれぞれのインスタンスに対して割り当てているので、ほかのユーザーと物理マシンを共用していても、パフォーマンスの低下などの心配はありません。 物理サーバーを使用して移行や開発を始める場合、ハードウェアを調達するところから始める必要があります。これだけのことで1か月から2か月もの時間を浪費してしまいます。 ところがAWSならば、EC2インスタンスの立ち上げをするだけで、すぐさま作業へと取り掛かることが可能です。この利点は誰から見ても魅力的と言えるでしょう。 そして、先ほども触れましたが、再起動をするだけでインスタンスのタイプが変更可能なので、開発、検証そして本番稼働まで、サイジングの作業からも解放されます。 その上、物理マシンの買い替えによって生じるタイムロスも一切かからないので、非常に素早く開発できます。

まとめ

この記事では「SAP」の概要、そして「AWS」と「SAP」の関わりについて、説明してきました。 DXへと向けて、より素早く柔軟性に富んだ環境を作るためにクラウドサービスへの移行が推奨される現在、国内では「SAP on AWS」を導入する企業が急激に増加しています。 「SAP on AWS」には、パフォーマンスが安定していたり、開発や移行をする期間の短縮が出来たりという多くのメリットがあります。 輝かしい未来を手にするために「SAP on AWS」の導入をご検討下さい。]]>

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】