2021/03/15

Amazon SESを始める9つの手順|新たに東京リージョンも選択可能に!

 
  

Amazon SESとは?

メール配信サービスの選択に迷っている方へ、是非ともおすすめしたいサービスがあります。それがAmazon SESです。 Amazon SESとは、Amazonから提供されているメール配信サービスの名称で、正式名称をSimple Email Serviceといいます。 Amazon SESは、使用した分だけの料金で済む、低コストで導入が出来るなどといった多くのメリットがあります。ここでは、そんなAmazon SESの特徴について説明していきます。

AWSのサービスのひとつ

AWSとは、Amazonから提供されている100種類以上のクラウドコンピューティングサービスのことを指します。正式名称をAmazon Web Servicesといいます。 クラウドコンピューティングというのは、インターネットを使用して、ストレージ・サーバー・データベース・ソフトウェアなどの様々なサービスを使うことです。SESもまた、AWSの提供しているサービスの1つということです。

Amazon SESを始める9つの手順

それではAmazon SESの説明を始めていきます。Amazon SESを構築していく手順は大きく分けると9つです。 AWSアカウントを準備してログインする、SESを開き東京リージョンを選ぶ、メールアドレスを登録する、メールアドレスを認証する、自分のメールアドレスに送ってみる、送信制限緩和を申請する、外部のメールアドレスに送ってみる、SMTP認証情報を作成する、メールクライアントからテストメールを送る、となります。 それでは1つ1つ説明していきます。

Amazon SESを始める手順1:AWSアカウントを準備してログインする

それでは、SESの使用を開始する方法について説明していきます。必要となる情報は、AWSアカウント、メールアドレス、そして使用が可能なドメインです。まず最初にAWS のアカウントを設定し、ログインする必要があります。 AWS のアカウントを作成し、マネジメントコンソールにログインして下さい。

Amazon SESを始める手順2:SESを開き東京リージョンを選ぶ

SES を開いて、リージョンの選択をしていきます。AWSのマネジメントコンソールから、SESを開きましょう。そして画面の右上から、東京リージョンを選択します。 余談ですが、東京リージョンでSESが使用可能となったのはつい最近です。今まで、アプリケーションが東京リージョンで、SESのみ他のリージョンといった構成のシステムでサービスを使用していた方が大半でした。 すなわち、東京リージョンでSESが使用可能になることは、全ユーザーの悲願だったと言えるのです。

Amazon SESを始める手順3:メールアドレスを登録する

Amazon SESを始めるにあたって、メールアドレスの登録が必要です。SESの、マネジメントコンソールの項目に、「Identity Management」というものがあります。 その中にある「Email Addresses」という項目に、メールアドレスを登録して下さい。ここに登録のされたメールアドレスがFromであるメールの送信のみが許可されます。

Amazon SESを始める手順4:メールアドレスを認証する

送信元のメールアドレスが正しいか否かの検証をしていきます。ここで指定をする送信元のアドレスは、受信が可能なアドレスである必要があります。 Velification Sender の Email Addresses を選択すると、検証済みである送信メールのアドレスが表示されます。[Verify a New Email Address]をクリックすると、登録用ダイアログが表示されるので、アドレスを入力し、[Verify This Email Address]をクリックします。

登録したアドレスに検証を要求するメールが届きますので、認証をするためのリンクをクリックして下さい。するとブラウザに「検証が成功しました」と表示されます。

Amazon SESを始める手順5:自分のメールアドレスに送ってみる

この段階では、Toに登録したアドレス以外を設定することが出来ません。いわゆるサンドボックスといわれる状態です。確認のために、自分のアドレス宛に送信をしてみます。

登録したメールアドレスをクリックし、[Send a Test Email]を選択すると、Send Test Mail というダイアログが表示されます。 Toに登録したアドレスを入力し、Subject、Bodyも入力して、[Send a Test Email]をクリックして下さい。登録したアドレス宛にメールが届きます。

Amazon SESを始める手順6:送信制限緩和を申請する

送信制限の緩和申請を行っていきます。SESのダッシュボードから、[Request a Sending Limit Increase]をクリックすると、サポートウインドウが表示されます。幾つかの質問に対して回答を入力し、「サービス制限の増加」にチェックを付けて送信をして下さい。

申請の受理が完了するとメールが届き、正式にSESの使用が出来るようになります。

サンドボックスとは

サンドボックスとは、コンピューター上における「安全な仮想環境」を指します。サンドボックス内ならば、行われたプログラムが悪意のあるものだったとしても、コンピューターは安全に守られます。

つまりサンドボックスは、攻撃を受けることが前提とされる仮想環境であるため、悪意あるプログラムが行われたとしても、被害を自ら防ぎ、安全を守る仕組みとなっているのです。

Amazon SESを始める手順7:外部のメールアドレスに送ってみる

続いて、自分のメールアドレス以外にもメールを送ることが出来るのか確認していきましょう。

登録したアドレスをクリックし、[Send a Test Email]を選択すると、Send Test Mail というダイアログが表示されます。

Toに登録したアドレス以外を入力し、Subject、Bodyも入力して、[Send a Test Email]をクリックします。このようにすれば、登録したメールアドレス宛にメールをおくることが出来ます。

Amazon SESを始める手順8:SMTP認証情報を作成する

SESは、SMTPに対応しているので、それを利用することによって、メール配信を簡単に行うことが出来ます。ここでは、SMTP認証情報の作成について説明します。

SMTP送信を行うため、権限を持つユーザーの作成をする必要があります。このユーザーはIAMの管理下にあります。

「Create My SMTP Credentials」を選択し、ナビゲーションに従って作成してください。これにより、SMTP送信をするための証明書が作られます。

Amazon SESを始める手順9:メールクライアントからテストメールを送る

Amazon SESのSMTP送信機能を使うことで、普段使用しているメールクライアントから、メールの配信を行う事が可能となります。早速メールクライアントを使ってメールを送信してみましょう。

まずはメールアカウントを作成し、SMTPの設定を行います。次に「詳細情報」の送信サーバータブの設定をします。送信サーバーポートの設定を465にします。

これによってメールの送信が可能となります。ファイルを添付しても大丈夫です。

Amazon SESのメリット4選


Amazon SESを使用する上で、知っておきたいメリットが4つあります。

導入が低コストであること、無料枠があること、配信性能が高くDM送信に最適であること、セキュリティが強いことです。

Amazon SESを使いこなすためには、正しい知識を身につけて実践してみることが大切です。それでは1つ1つ説明していきます。

AWS SESのメリット1:導入が低コスト

AWS SESを使用する上でのメリット1つめは導入が低コストであることです。

SESを使用する際、最低限必要なのは、AWSのアカウント、メールアドレス、そしてドメインのみとなっています。

ネットワークの構成や、メールサーバー管理、IP アドレスの評価などの設定は不要です。 また、初期費用もかからず、契約も必要ないので、導入が非常に低コストで済みます。

AWS SESのメリット2:無料枠がある

AWS SESを使用する上でのメリット2つ目は料金が低価格、そして無料枠があることです。SESは、使用した分にのみ料金が発生するので、最低料金や固定費はありません。

その上、AWSのサービスであるEC2でホストされるアプリケーションから送信した場合は、毎月62,000通のメール送信が無料となります。

AWS SESのメリット3:配信性能が高くDM送信に最適

AWS SESを使用する上でのメリットを紹介します。3つ目はDM送信に適していることです。

メールの受信サーバでは、迷惑メールを受信しないための対策がされているので、通常のメールでも信頼性が低いと受信されないことがあります。

しかし、SESにはメールの信頼性が高められるための機能を含んでいるので、送信メールが高確率で受信されるのです。よって、AWS SES は、販促を目的としたDM送信に適しているといえます。

ただし、AWS SESの制約を守ることが前提となっています。スパムを推奨する目的ではありません。

AWS SESのメリット4:セキュリティが強い

AWS SESを使用する上でのメリット4つ目はセキュリティが強いことです。

SESのマネジメントコンソールの項目に「Identity Management」というものがあります。こちらでSESのアクセス許可を設定することが出来ます。

このため、他人のドメインを無断で登録して使うことは不可能となります。そして勿論、他人のメールアドレスを無断で登録して使うことも不可能です。

以上のことから、SESは「なりすまし」が極めて困難であるため、セキュリティに優れているといえます。

Amazon SESを導入してAWSを使いこなそう!


今回は、Amazonから提供される、 SESというサービスの概要について説明してきました。SESを知る上で特筆したいポイントは、メールを配信出来るサービスであること、導入が低コストで済むこと、配信性能が高いこと、です。

簡単に始められることがAmazon SESの特徴なので、繰り返し学習して理解を深め、実際に利用してみることをおすすめします。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】