2020/11/16

AWS Cloud9の利用料金はかかるの?利用手順6つやメリット解説

 
  

AWSとは

AWSとは、Amazonが提供しているクラウドサービスの総称です。 AWSには、ビジネスにおける課題を解決するためのさまざまなサービスを提供していて、サーバーや大容量のストレージ、高速なデータベースなどの資源を必要な時に必要な分だけ利用できます。 AWSのサービスは、機械学習やデータ分析、IoT、サーバーレスコンピューティング、アプリケーション開発など、さまざまな場面で利用されています。
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Cloud9って何?

Cloud9は、ブラウザでコードの記述や実行デバッグのできる、クラウドベースのIDEです。 Cloud9には、JavaScriptやPythonなどの一般的なプログラミング言語に必要なツールをパッケージ化しているので、新しくプロジェクトを始めるためにファイルのインストールなどの作業が必要ありません。 また、クラウドベースなので、どこからでもプロジェクトの編集ができます。
AWS Cloud9

IDEとは

IDEとは、統合開発環境のことで、アプリケーション開発に必要なソフトウェアをまとめて提供するツールです。 IDEは、テキストエディタ、コンパイラ、デバッガーなどの機能を使用でき、さまざまなプログラミング言語にも対応しているので、Webシステムやアプリケーション開発など、さまざまな場面で役立つツールです。 Cloud9では、IDEをクラウド上で利用できます。

クラウド環境のみで開発環境が構築できる

Cloud9は、クラウドベースのIDEなので、クラウド環境のみで開発環境が構築できます。 Cloud9は、クラウドベースのIDEで、アプリケーションの作成や実行、デバッグなどの作業をブラウザのみで実行できるので、会社や自宅などのどんな場所からでもプロジェクトの編集ができます。 また、チームメンバーと開発環境を共有して、ペアプログラミングをリアルタイムで実行できます。

AWS Cloud9を利用するメリット3つ

Cloud9は便利なIDEで、AWS Cloud9を利用するメリットにはさまざまなものがあります。 例えば、さまざまな言語に対応していること、ペアプログラミングができること、Lambdaをローカルで利用できることなど、さまざまなメリットがあります。 ここでは、AWS Cloud9を利用するメリットを、3つ紹介していきます。

AWS Cloud9を利用するメリット1:さまざまな言語に対応している

1つ目のAWS Cloud9を利用するメリットは、さまざまな言語に対応していることです。 AWS Cloud9は、JavaScript、Python、PHP、Node.js、Rubyなどの40以上の言語に対応していて、プログラミング言語用のツールが予めパッケージ化されています。 多くの言語に対応しているので、開発マシン用のファイルやSDK、プラグインのインストールや設定などの手間がかかりません。

AWS Cloud9を利用するメリット2:ペアプログラミングができる

2つめのAWS Cloud9を利用するメリットは、ペアプログラミングができることです。 AWS Cloud9では、共同でのコーディングが簡単にでき、開発環境をチームメンバーと共有してペアプログラミングができます。 共同作業中には、チームメンバーのタイピング内容をリアルタイムで確認でき、IDE内からチャットができるので、開発などの作業がはかどることでしょう。

AWS Cloud9を利用するメリット3:Lambdaをローカルで利用できる

3つめのAWS Cloud9を利用するメリットは、Lambdaをローカルで利用できることです。 AWS Lambdaとは、サーバーレスでコードやプログラムを実行できるサービスで、AWS Lambdaにコードをアップロードするだけで、コードを実行できます。 AWS Lambdaをローカル環境で利用できると、プログラムの実行リクエストの時間を削減でき、利用料金の削減ができます。

AWS Cloud9の利用料金

AWS Cloud9の利用料金は、AWS Cloud9に対してではなくて、コードを作成でコードの実行と保存に使用されたコンピューティングとストレージのリソースに対してかかります。 また、AWSのサービスは利用した分だけ料金が発生し、最低料金などの制限がないので、無駄なコストを抑えられます。 ここでは、AWS Cloud9の利用料金について紹介していきます。

無料でスタートできる

AWS Cloud9は、無料でスタートできます。 AWS Cloud9には追加料金が発生せず、プログラムのコードの編集やデバッグなどの機能を、基本的には無料で利用できます。また、AWS Cloud9の開発環境を、追加料金なしでLinuxサーバーの使用もできます。 AWS Cloud9自体に追加料金は発生しませんが、AWS Cloud9と合わせて利用するサービスには利用料金がかかる場合があります。

AWS EC2を利用することで料金発生

AWS Cloud9は、AWS Cloud9と合わせてAWS EC2を利用することで利用金が発生します。 AWS EC2は、AWSクラウド上で利用可能な仮想サーバー構築サービスのことで、短時間で必要なスペックの仮想サーバーを構築できるサービスです。 AWS Cloud9の開発環境にAWS EC2を使用して、コードの実行や保存に使用するコンピューティングとストレージのリソースに対して、料金が発生します。

AWS EC2の料金

AWS EC2は、利用した分だけ料金が発生し、1秒ごとに料金が課金されます。 AWS EC2は利用した分だけ料金が発生しますが、未使用の間の料金は発生しないので、時間当たりの使用率などを考慮することなく、無駄なコストを削減できます。 AWS EC2は、さまざまなインスタンスタイプがあり、利用するサーバーのスペックや支払い方法などによって料金が変わります。

AWSの無料利用枠とは

AWSの無料利用枠とは、AWSのプラットフォームや製品、サービスを無料で体験できるサービスのことです。 60以上のAWSのサービスの中から、実際に利用したいサービスを一定量、無料で利用できます。 AWS EC2では、750時間仮想サーバーが無料で利用でき、LinuxやRHEL、SLES、Windows などのOSで、t2.microインスタンスの利用ができます。

AWS Cloud9の利用料金例

AWS EC2環境下で、1ヶ月に20日間、1日4時間IDEを実行して、90時間のAWS Cloud9の利用料金例は、次のようになります。 1時間あたり0.0116USDかかるt2.micro Linuxインスタンスを利用して、1GBあたり0.1USDかかるストレージを10GB利用するとします。 1か月あたりのコンピューティング料金は1.05USD、ストレージ料金は1USD、合計で2.05USDかかります。

AWSのルートアカウントとIAMユーザーって何?

AWSのルートアカウントは、AWSのアカウント作成時に使用するアカウントのことで、IAMユーザーは、AWSのサービスにログインする際に使用するアカウントのことです。 ルートアカウントは、AWSのあらゆる権限を持つので、通常利用の際にはIAMユーザーを使用するなどの使い分けが必要です。 ここでは、AWSのルートアカウントと、IAMユーザーについて紹介していきます。

ルートアカウントとは

ルートアカウントとは、AWSのアカウントの作成時に使用するアカウントのことで、さまざまな権限を持つアカウントです。 ルートアカウントは、AWSサポートプランの変更や、IAMユーザーアクセスの許可などの権限を持ちます。 ルートアカウントはあらゆる権限を持ち、アカウント情報を不正に使用されないようにするためにも、通常利用はしないことを推奨されています。

IAMユーザーとは

IAMユーザーとは、AWSのサービスにログインするために使用するアカウントのことです。 AWSにはIAMというサービスがあり、IAMではAWSサービスの認証や認可を設定でき、AWSの利用者やアクセス権限を制御できます。 IAMユーザーは、IAMユーザー名とパスワードでAWSのサービスにログインでき、AWSの通常利用の際には、セキュリティ的にIAMの使用が推奨されています。

AWS Cloud9の利用手順6つ

AWS Cloud9を利用するためには、さまざまな手順を踏む必要があります。 具体的には、メールアドレスとパスワード入力、アカウントの種類選択、基本情報入力、支払い方法入力、セキュリティチェック、サポートプラン選択の6つの手順を踏む必要があります。 ここでは、AWS Cloud9の利用手順を、6つ紹介していきます。

AWS Cloud9の利用手順1:メールアドレスとパスワード入力

1つめのAWS Cloud9の利用手順は、メールアドレスとパスワード入力です。 AWS Cloud9を利用するためには、AWSアカウントを作成する必要があるので、AWSアカウントの作成に必要なメールアドレスとパスワードを入力します。 登録するメールアドレスは、AWSからの通知にも使用されるので、複数人で通知情報を共有する必要がある場合には、メーリングリストなどが使用できます。

AWS Cloud9の利用手順2:アカウントの種類選択

2つめのAWS Cloud9の利用手順は、アカウントの種類選択です。 AWSのアカウントには、個人利用のためのパーソナルと、法人利用のためのプロフェッショナルの2種類のアカウントがあるので、利用状況に合わせてアカウントの種類を選択します。 ここでは、パーソナルとプロフェッショナルの、2つのアカウントがどのようなものなのかについて紹介していきます。

パーソナルとは

パーソナルとは、個人でAWSを利用するために必要な、AWSのアカウントの種類のことです。 AWS Cloud9などのAWSのサービスを個人で利用する場合には、アカウントの種類でパーソナルを選択する必要があります。 パーソナルとプロフェッショナルでは、AWS上における機能や特徴の差はありませんが、パーソナルだとアカウント作成時に会社名の入力が不要になります。

プロフェッショナルとは

プロフェッショナルとは、AWSを法人で利用するために必要な、AWSのアカウントの種類のことです。 AWS Cloud9などのAWSのサービスを法人で利用する場合には、アカウントの種類でプロフェッショナルを選択する必要があります。 パーソナルとプロフェッショナルでは、AWSにおける機能や特徴に差はありませんが、プロフェッショナルだとアカウント作成時に会社名を入力する必要があります。

AWS Cloud9の利用手順3:基本情報入力

3つめのAWS Cloud9の利用手順は、基本情報入力です。 アカウントの種類を決めると同時に、アカウント作成に必要な基本情報の入力をします。アカウント作成に必要な基本情報は、名前、会社名、電話番号、国、住所、郵便番号です。 全ての項目を入力し終えたら、AWSカスタマーアグリーメントに同意して、アカウントを作成して続行ボタンをクリックします。

AWS Cloud9の利用手順4:支払い方法入力

4つめのAWS Cloud9の利用手順は、支払い方法入力です。 AWSの料金支払いには、クレジットカードかデビットカードが必要で、VisaやMasterCardなどのカードが使用できます。カードと請求先の住所を記入すれば、支払い方法の入力が完了します。 入力したカードが利用可能な状態かどうかを確認するために、1USD/EURの請求があり、有効を確認した後に請求が削除されます。

AWS Cloud9の利用手順5:セキュリティチェック

5つめのAWS Cloud9の利用手順は、セキュリティチェックです。 セキュリティチェックでは、新規作成したアカウントの本人確認のために、電話またはSMSによる認証をします。 認証コードの受け取り方法と国コードを選択して、電話番号などを入力すると4ケタの検証コードが届きます。検証コードを入力して本人確認が完了したら、次の手順へと移ります。

AWS Cloud9の利用手順6:サポートプラン選択

6つめのAWS Cloud9の利用手順は、サポートプラン選択です。 最後に無料のベーシックプラン、有償の開発者プラン、ビジネスプランの3種類の中からAWSのサポートプランを選択すれば、AWS Cloud9を利用できるようになります。 AWSサポートプランの有償のプランは、AWSアカウント作成後にも申し込みができるので、現時点で有償のサポートが不要な場合には、無料のプランを選べます。

無料プラン

AWSの無料プランでは、AWSの基本的な機能が利用できます。 無料プランでは、フォーラムやリソースへの24時間365日対応のセルフサービスアクセスや、セキュリティやパフォーマンスを向上させるための機能、ヘルスステータスと通知へのアクセスなどの機能を利用できます。 また、AWSのサービスは従量課金制なので、無料プランでも問題なく利用できます。

開発者プラン

開発者プランでは、早期のテストや開発のための機能が利用できます。 開発者プランは、月額29USD(約3,100円)で利用でき、無料プランで利用できる機能の他にも、クラウドサポートアソシエーツへの問い合わせや、システム障害への対応などの機能があります。(2020年9月時点) 開発者プランは、AWSのさまざまなサービスを利用して、テストをする人に向けたプランです。

ビジネスプラン

ビジネスプランでは、本番環境のワークロードのための機能などが利用できます。 ビジネスプランは、月額100USD(約10,600円)で利用でき、クラウドサポートエンジニアへの無制限の問い合わせや、本番システムへの対応、プログラムによるケース管理、サードパーティー製ソフトウェアのサポートなどの機能があります。(2020年9月時点) ビジネスプランは、AWSに本番環境のワークロードを持つ人に向けたプランです。

AWS Cloud9を使ってみよう

ここまで、AWS Cloud9を利用するメリットや利用料金、利用手順などについて紹介してきました。 AWS Cloud9は、クラウド上でコードの編集やプログラムの開発ができる、便利なAWSのサービスです。 どのIDEを使うか迷っている方は、ぜひAWS Cloud9を利用してみてください。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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