2021/05/24

「AWS License Manager」とは?その概要や利点を詳細に解説します!

 
  

「AWS License Manager」とは?

「AWS License Manager」とは、様々なソフトウェアベンダーのライセンスをAWS上で簡単に管理できるサービスです。利用できる「ソフトウェアベンダー」には、Microsoft、SAP、Oracle、IBM等があります。 また、「AWS License Manager」では、ライセンス契約の利用条件に基づいて、独自の「ライセンスルール」を作成することも可能です。 本記事で「AWS License Manager」の概要や特徴について紹介して行きますので、ぜひ参考にしてください。

「AWS License Manager」の概要

「AWS License Manager」とは、「ソフトウェア・ライセンス」を一元管理でき、独自の「ライセンスルール」を作成できるサービスです。 このライセンスルールを活用することで、「ソフトウェア利用契約」で規定されている数量を超過してライセンスを使用するといった「ライセンス違反」を防止できます。 具体的には、「AWS License Manager」に設定した「ライセンスルール」に照合して、「Amazon EC2」等のインスタンス起動を強制的に停止したり、システム管理者にルール違反を通知したりすることが可能です。 上記のような理由から、「ソフトウェア利用」に関するライセンス違反を防止することに繋がります。

「AWS License Manager」の管理方法

「AWS License Manager」は、「AWS License Manager」の「ダッシュボード」を利用して、この画面に表示された「ソフトウェア・ライセンス」の各種情報を管理していきます。 すべての「ソフトウェア・ライセンス」を「ダッシュボード」で制御・可視化することで、ライセンス利用本数の超過等の契約違反、利用状況の申告誤り、余剰な「ソフトウェア・ライセンス」利用によるコスト増加といったリスクが軽減できます。 そして、Microsoft、Oracle、SAP、IBM等の「ソフトウェアベンダー (ISV)」は、「AWS License Manager」を使用することによって、自社の「ソフトウェア・ライセンス」を簡単に配布、追跡できるようになります。

「ソフトウェア・ライセンス」管理の問題

一般的に、「ソフトウェア・ライセンス」の管理は、MS Excelのような簡易的なスプレッドシートの利用から本格的なライセンス管理用ソリューションまで、企業や組織によって様々な方法があります。 しかし、こういった「ソフトウェア・ライセンス」の管理方法は属人化しやすく、場当たり的な対応に終止しがちです。 また、管理工程に手作業が含まれているため、正確性に欠けてしまい、更新が滞ると直ぐにライセンス管理状態が最新のものではなくなってしまうという問題があります。

「AWS License Manager」の利点

続いて、「AWS License Manager」の利点を見て行きましょう。 「AWS License Manager」の利点には、「ライセンスの使用状況を制御」、「コスト削減」、「コンプライアンス違反のリスクを軽減」の3つが挙げられます。 以下で詳細に見て行きましょう。

「AWS License Manager」の利点1:ライセンスの使用状況を制御

1つ目の「AWS License Manager」の利点は、ライセンスの使用状況を制御できることです。 システム管理者は、「AWS License Manager」を利用して独自の「ライセンスルール」を作成したり、AWSやオンプレミス環境に存在する複数のアカウントに関して横断的に「ソフトウェア・ライセンス」をプロビジョニングしたりすることでトラブルを解決できます。 他にも「AWS License Manager」を活用することで、「ソフトウェア・ライセンス」の管理を一元化できるというメリットがあります。 つまり、ライセンス管理を一元化することで、「ソフトウェア・ライセンス」の使用状態の「可視性(見える化)」を向上させるということです。 また、企業や組織は、「ソフトウェア・ライセンス」をコントロールし、利用ミスが発生するのを事前に防止できます。

「AWS License Manager」の利点2:コスト削減

2つ目の「AWS License Manager」の利点は、「コスト削減」です。 先述のように、「AWS License Manager」を導入することによって、「ソフトウェア・ライセンス」の使用状況を「ダッシュボード」に一元化してまとめて表示できます。 システム管理者は、必要な数だけのライセンス数を正確に確認できるため、ライセンスを必要以上に購入することが避けられるようになります。 そして、「ソフトウェア・ライセンス」に関する可視性が向上することで、ライセンスの契約数からの超過を抑制し、ライセンス監査によるコンプライアンス面でのペナルティを回避できるようにもなります。 つまり、「AWS License Manager」は、ライセンスの利用状況のトレースと管理に掛けていた時間やコストの両面を削減できるということです。

「AWS License Manager」の利点3:コンプライアンス違反のリスク軽減

3つ目の「AWS License Manager」の利点は、「コンプライアンス違反のリスク軽減」です。 具体的な内容としては、「AWS License Manager」の活用によって、システム管理者はライセンスの「利用制限」を設定することが可能になります。 そして、ライセンスの利用に関してこの「利用制限」を超過すると、「AWS License Manager」は、システム管理者にアラートを送信して対応を促します。 さらにシステム管理者には、この利用制限を掛けたり、追加の「ソフトウェア・ライセンス」を必要とする新規インスタンスの起動を抑制(ブロック)したりするオプションも備わっています。 また、独立系ソフトウェアベンダー (ISV) の立場から考えると、「AWS License Manager」は、AWSアカウントと利用制限を紐付けて制御できる点もメリットになります。

「AWS License Manager」の利用方法

「AWS License Manager」の利用方法については、3段階に分けて理解する必要があります。 その内訳は、「ライセンスルールの定義」、「ライセンスルールの施行」、「AWS およびオンプレミス環境にインストールされているソフトウェアの使用法を知る」です。 次に、「AWS License Manager」の仕組みについて、これらのルールや関連知識を見て行きましょう。

利用方法1:「ライセンスルール」の定義

最初に「ライセンスルール」を定義し、組織の形態や業務プロセスに応じてライセンスを管理するためのルールを決めます。 この時、システム管理者は、組織内の「ステークホルダー(ビジネスチーム、コンプライアンスチーム等)」 と協力しあって、ライセンス契約を精査し、「AWS License Manager」上で「ライセンスルール」を定義します。 なお、このライセンスルールには、法人契約の条件を反映した設定が含まれています。

利用方法2:ライセンスルールの施行

「ライセンスルール」を作成したら、このルールを実際に適用し、ライセンスの使用状況、コンプライアンス状況をトレースすることが可能になります。 システム管理者は、「Amazon マシンイメージ (AMI)」 にライセンスルールを添付したり、「AWS CloudFormation テンプレート」を作成したり、Amazon EC2 起動テンプレートを使用したりできます。

利用方法3:ソフトウェアの使用方法

「AWS License Manager」は、「AWS Systems Manager」とシームレスに連携できるので、AWS上のリソースにインストール済であるすべてのソフトウェアを検出することが可能です。 また「AWS Systems Manager」を使用することで、AWS上で実行されるインスタンスと、オンプレミスで稼働中のサーバーを一元化して管理することも可能です。

「AWS License Manager」を活用してコンプライアンス違反を防止しよう!

これまで述べてきたように、「AWS License Manager」を活用することで、ソフトウェア・ライセンスの利用状況の管理、検出、ルール設定が可能になります。 従来は煩雑で運用が難しかった「ソフトウェア・ライセンス」管理ですが、「AWS License Manager」を活用することで自社のコンプライアンス違反の防止が容易になります。 「AWS License Manager」のメリットを十分に生かしていきましょう。]]>

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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