2021/04/26

AWS IoT Device SDKで、IoTを自由に操るクラウド環境を構築しよう!

 
  

AWS IoT Device SDKで、多彩なIoTソリューションが実現します!


最近よく耳にするIoT(Internet of Things)は、AIやビッグデータとともに、デジタル・トランスフォーメーション(Digital Transformation:DX)推進の一翼を担っているものです。

これは、本来単独で働いていたシステムや機器などをインターネットで連携させることで、業務効率の向上や付加価値の追求を目的とした、ビジネス・モデルの変革を指す言葉でもあります。

AWS IoT Device SDKは、Amazonの代表的クラウドサービスAWS(Amazon Web Service)で運用されている複数のサービスを繋げることによって、ユーザーが実現したいIoTソリューションを提供するものです。

これから、デジタル技術の一つであるIoTをAWSに展開するためのツール、AWS IoT Device SDKについてお話ししていきます。

AWS IoTとは?


通信業界を基点としたIoTは、ここ数年で、産業分野や医療分野はもとより、一般消費者向けにも大きな広がりを見せています。

このIoTをさらに発展させるために、いろいろな目的でAWS上に展開されているAmazonのサービスを、一つひとつの部品のように組み合わせることによって、ユーザーの目指すゴールに導くものが、AWS IoTです。

まず、IoTそのものをご理解いただいた上で、どのような場面でIoTが使われているのかについてご紹介しましょう。

IoTとは?

IoTとは、Internet of Thingsと呼ばれる造語で、本来インターネットに繋がっていなかったモノ(Things)をネットワークに取り入れることによって、情報をやり取りする仕組みをいいます。

IoTは、インターネットを介して、使っているモノからサーバーに集められた情報を分析して、監視を続けたり対応したりすることを目的としています。

IoT技術の活用は、デジタル技術としてのAIやビッグデータ利用のトレンドと相まって、これまで予想もつかなかった高い業務価値やサービスが生み出されてきています。

また、IoT技術の円滑な運用が進むことは、情報インフラの整備が進むことや、使っているモノからの情報を感知するためのセンサー技術の向上を始め、クラウドサービスの高性能化など、情報通信技術そのものの発展に繋がることにもなります。

IoTは、どこに使われているのか?

それでは、IoTが実際に使われている場面はどこでしょうか?

IoTは、集められたデータを分析し、安全の確保および効率化などの目的に応じた対応や、遠隔でのコントロールなどが必要な場面で、その力を発揮しています。

一連のデータの流れが実現されているのは、クラウド上でIoTプラットフォームがきちんと構築されているからです。

IoTプラットフォームは、AWSから提供されているAWS IoTソリューションを組み合わせることにより、構築されています。

ここで、IoTの実例を、目的ごとに挙げていきましょう。

IoTの実例は?

IoTの実例として、位置情報などのモニタリング、異常監視などによる予防・予知、外部とのデータ連携、遠隔でのコントロールなどがあります。

具体的に項目を挙げてみましょう。

・モニタリング
環境要因としてエアコン稼働時の温度監視、動作として不在時のペット見守りや、位置情報として宅配便の集配状況把握などが可能になります。

・予防・予知
モニタリングの結果を分析することにより、機器の稼働状況の把握やトラブル時の対応が可能になります。

・データや外部との連携
スマートフォンでモニタリングした寝息の状態から睡眠状態を検証したり、腕時計型センサーでジョギング中の脈拍をモニタリングして運動量を検証したりすることが可能です。

・遠隔コントロール
過疎地にいながら、救急処置や高度な手術など先端医療を受けることも可能になり、遠隔地にある観測機器からの気象情報などを分析しているケースもあります

AWS IoTとは?

IT業界から発展したデジタル技術(AI、ビッグデータ、IoT)を活用して、イノベーション活動としてのDXを取り入れ始めている業種も少なくありません。

しかしながら、IoTの歴史はまだ浅いために、確実にビジネスとして成立するかどうか、検証が必要な段階の事案もますます増えてきています。

クラウドサービスであるAWSには、データの収集から侵入検知、分析から対応までの一連のアプリケーション構築に必要なIoTサービス群(AWS IoTソリューション)が備わっています。

このAWS IoTソリューションを採用する利点を挙げてみましょう。

広範囲のサービス提供が可能です

AWS IoTは、クラウドのエッジでデータの受入れ口となると同時に、他のベンダーにはない、いろいろなクオリティを持つIoTデータの管理と分析まで、幅広いサービスを提供しています。

複合的なセキュリティが確保できます

AWS IoTは、すべてのセキュリティグレードに合わせた柔軟なセキュリティを提供します。

AWS IoTに含まれているセキュリティ機能には、暗号化やデータアクセス制御などがあり、継続的なセキュリティ監視・監査サービスや、潜在的なリスクを警告するアラーム発出機能もあります。

AIとのベストパートナーシップを実現できます

AWSは、センサーやアクチュエーターなどのデバイスをインテリジェント化するために、AIとIoTを統合させます。

クラウドで作成したモデルをデバイスにデプロイできることから、他社のサービスに比べて2倍の早さで実行できます。

大規模なスケーリングが可能です

AWS IoTは、AWSの特長を反映して、過去に実績のあるクラウドインフラ上に構築されるため、大規模な拡張が可能です。

また、サーバーレスサービスAWS Lambda、データ保管サービスAmazon S3、機械学習サービスAmazon SageMakerなどと統合されていますので、AWS IoTと連携したカメラからの情報を機械学習用のAmazon Kinesisを中心として構築されている例もあります。

多彩なIoTソリューションを提供するAWS IoT Device SDKとは?


AWS IoT Device SDK は、AWSクラウド上のデバイスで実行されるコードをスピーディーに開発することで、AWS IoTソリューションを容易に構築するためのSDK(Software Development Kit)です。

AWS上のデバイスは、AWS IoT Coreによって接続されます。

ここから、AWS IoT Device SDKの元となるAWS SDKの概要と、AWS上のデバイスを接続しているAWS IoT Coreについてお話しし、最後にAWS IoT Device SDKについてご紹介します。

AWS SDKとは?

AWS SDKとは、プログラミング言語を選択してアプリケーションを開発するために、AWSに用意されている共通の構築ツールです。

AWS SDKは、AWS上の統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)で、該当する言語固有のAPI(Application Programming Interface)とライブラリを提供することにより、アプリケーションを構築します。

AWS上でアプリケーションを構築する統合開発環境とは?

AWS Cloud9に代表されるような、ブラウザだけでコード化、実行、デバッグができる環境をいいます。

また、あらかじめ該当するプログラミング言語に必要なパッケージがセットされているために、高い評価を得ている構築環境といえます。

プログラミング言語特有のAPIとライブラリとは?

ここでいうAPIとは、あるプログラム機能の汎用性を高めて、他のプログラムでも利用できるようにしたもので、ライブラリとは、複数のAPIを繰り返し使えるような形でひとまとまりにしたものをいいます。

AmazonがAPIとライブラリを提供しているのは、AWSクラウド上でのアプリケーションを効率よく構築し、クラウドサービスを円滑に運用するためなのです。

AWS IoT Coreとは?

AWS IoT Coreは、IoTデバイスを AWSクラウドに接続するツールです。

接続には、多数のデバイス間で頻繁に短いメッセージをやり取りするMQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルとWebサービスに適用するセキュリティを規定するWSS(Web Service Security)プロトコルが使われます。

AWS IoT Coreを通して、Amazonのサービスによって接続されたデバイスから流し込まれるデータをAWS上で収集・処理・分析し、そのデータに基づいてアクションを起こす IoT アプリケーションを構築できます。

なお、AWS IoT Coreを使っている限り、インフラストラクチャの管理は必要なく、アプリケーションがインターネットに接続されていなくても、すべてのデバイスをトレースして通信することができます。

AWS IoT Device SDKとは?

AWS IoT Device SDK は、AWS SDKを補完する、AWS IoTソリューションを容易に高速で構築するためのSDKです。

AWS IoTの仕組みをお話しする中で、AWS IoT Device SDKの役割を明らかにしていきます。

AWS IoT Device SDKの役割とは?

AWS IoT Device SDKは、AWS IoT系の入り口に位置し、IoTデバイスがクラウドサービスと接続するための認証を行い、また接続後のメッセージ交換を行うクライアントアプリケーションです。

接続の認証と許可情報は、双方向にポリシーと照らし合わされ、メッセージブローカーと呼ばれるデバイスゲートウェイに流れます。

デバイスゲートウェイは、MQTTとHTTPを使ってデバイスとコミュニケーションするもので、AWSサービスとのメッセージ交換ルールを認識するルールエンジンと、アプリケーションとの情報のやり取りを担うデバイスシャドウに分かれます。

このようにして、Device SDKに繋がっているIoTデバイスの情報が、アプリケーションを動かすことになるのです。

また、デバイスレジストリが系全体でデバイスの同一性を管理し、外部からの侵入に対してはAWS IoT APIが監視して系の健全性を保ちます。

AWS IoT Device SDKで、多彩なIoTソリューションを実現しよう!


AIやビッグデータとともに、DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進の一翼を担っているデジタル技術が、IoTです。

AWS IoT Device SDKは、自由で汎用性が高いことを強みとするIoT推進の重要な担い手です。

さあ、AWS IoT Device SDKを使いこなして、あなたの理想とするIoTソリューションを実現させましょう!

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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