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AWS Summit Onlineとは?
AWS Summit Onlineとは、大手クラウドサービスのAmazonが毎年世界各地で開催しているイベント「AWS Summit」をオンラインで開催したものです。
AWS(Amazon Web Service)は、Amazonが提供するクラウドプラットフォームで、低コスト、柔軟な拡張性、高いセキュリティなどのメリットのため、業種・業態を問わず世界中で広く採用されています。
AWSに関する多くのセッションやデモンストレーションなどを通じて、参加者同士が情報共有や学習を行うことができる大規模なイベントがAWS Summitであり、毎年多くのエンジニアやビジネスマンが参加しています。
2020年は新型コロナの影響でイベントの開催が不可能となったため、AWS Summitは初のオンライン開催となりました。AWS Summit Onlineは、バーチャルな空間に数多くのセッションや講演、ブースが出展され、実際にイベント会場を訪れたような気分を味わうことができます。
AWS Summit Onlineのメリット
AWS Summit Onlineには、オンライン開催ならではのメリットがあります。
「好きな時間に何度でも」「自分のペースで」さまざまな企画を体験できる、AWS Summit Onlineのメリットについてご紹介します。
メリット1:自分のレベルや目的に合わせて、好きな時間に何度でも視聴できる
2020年に日本で開催されたAWS Summit Onlineでは、従来のAWS Summit Tokyo/Osakaで想定されたものと同規模のセッションが提供されました。
セッション数は150以上、セルフペースハンズオンは20を超え、参加者はそれぞれのレベルや目的に合わせて、好きな時間に何度でも視聴することができます。
また、AWS Summit Onlineの開催期間中だけでなく、期間終了後もオンデマンド配信されています。
メリット2:自分のペースで学ぶことができるセルフペースハンズオン
AWS Summit Onlineのセルフペースハンズオンは、実際に操作手順を解説した動画を見ながら、自分のペースで学習を進めることができます。
2020年に開催されたAWS Summit Onlineでは、「AWSではじめるデータ分析~データレイクハンズオン~」「サーバのソフトウェア構成を可視化しよう!Systems Manager&Quick Sightハンズオン」など、20以上のハンズオンが提供されました。
実際に操作する様子を見ながら自分自身でも手を動かすことで、知識定着度を高めることができます。
AWS Summit Onlineオンデマンド配信について
過去に開催されたAWS Summit Onlineの基調講演やセッションは、オンデマンド配信により視聴可能です。
AWS Summit当日に視聴できなかった講演や、改めて参考にしたいセッションなどをさかのぼって視聴することができます。なお、オンデマンドでの視聴の際には、メールアドレスなどを登録する必要がありますが、一度登録すれば次回以降は登録不要です。
2020年に開催されたAWS Summit Onlineのオンデマンド配信から、いくつかのセッションとハンズオンについてご紹介します。
AWSセッション:AWSで始める機械学習
「これから機械学習を始めたい」「機械学習をビジネスに活用したい」と考えている方のために、AWSの使用によってどのように機械学習を学び、どのように機械学習を始めるかを紹介するセッションです。
AWSが提供する機械学習サービスがビジネスにおいてどのように活用できるか、どのようなことが実現できるのか、をイメージすることを目的としています。
また、機械学習のスキルを身につけるためのAWSサービスやリソースについても紹介しています。
AWSセッション:社内システムのクラウド移行を実現する方法
既存データセンタの仮想化環境からクラウド環境への移行を実現する、VMware Cloud on AWSについて紹介するセッションです。
「2025年の崖」という言葉で表されるように、老朽化、ブラックボックス化した既存システムを利用し続けることで、2025年以降、国際的なデジタル競争への遅れやシステム維持管理費の高騰など、多くのデメリットや経済損失を引き起こす可能性が懸念されています。
社内システムのクラウド移行を検討したいものの、アプリケーションの改修ができない、クラウド活用のノウハウがない、などの悩みを抱えている方を対象に、VMware Cloud on AWSの利用によって、短期間でクラウド(AWS)に移行できる可能性について説明しています。
ハンズオンセッション:AWSではじめるデータ分析~データレイクハンズオン〜
これからデータ分析を始めたい方を対象としたハンズオンです。
データ分析の概要と、AWSでのデータ分析に必要な概念であるデータレイクについて解説しています。
データレイクとは、多種多様なビッグデータを、構造化することなく本来のフォーマットのまま格納することを指します。
「データの湖」に大量のデータをそのままの形で蓄積することができるため、ダッシュボード、ビッグデータ処理、機械学習などのさまざま分析に利用することが可能です。
このセッションでは、Amazon S3、Amazon Kinesis Data Firehose、Amazon QuickSightなどを実際に操作しながら学習します。
ハンズオンセッション:AWSアカウント取得後すぐやるセキュリティ対策
AWSアカウントを取得した際、最初に行うべき最低限のセキュリティ対策とおさえてきたい考え方について紹介しています。
AWS Identity&Access Management、AWS CloudTrailなどのサービスを設定し、それぞれのセキュリティ対策について、「なぜ必要か」「どのような対応が必要か」を確認していきます。
AWS Summit Online 2021
日本では、2021年5月11日(火)、12日(水)にAWS Summit Online Japanが開催されます。
現時点で想定される視聴者数は20,000人以上で、その属性はエンジジニア、IT技術者、企業幹部などさまざまです。既にAWSを実用している企業だけでなく、導入に向けて開発中である企業や、AWSを利用していない企業からも多くの参加が予定されています。
1日目の基調講演はビジネス層の顧客をターゲットに、2日目の基調講演は技術者をターゲットにしたものとなり、AWSのビジョンや最新情報などが紹介されます。
その他にもAWSセッションやハンズオンセッション、事例セッションなど多数のセッションが企画されています。
また、5月11日と12日に開催される「Live chat Day」では、AWSと参加者とが双方向コミュニケーションをとることによって、参加者の疑問に答えます。
オンデマンド配信は2021年5月13(木)~31日(月)の予定です。
AWS Summit Onlineに参加しよう
新型コロナの影響によって働き方は大きく急激に変化しており、ビジネスの現場では柔軟で迅速な対応が求められています。
現在、AWSから提供されているサービスは170を超えており、これらのサービスを組み合わせることによってテレワークなどの新しい働き方にも柔軟に対応することが可能です。
例えば、AWSのVPNサービスを活用したテレワーク環境の構築や、Amazon ConnectとAWS WorkSpacesの組み合わせによるフルリモートの業務環境の構築が実現されています。
また、ビッグデータの機械学習は、Amazon S3とAmazon SageMakerを組み合わせることによって構築、運用が可能となります。
AWS Summit Onlineでセッションやハンズオンなどを体験したり、エンジニア同士が互いの情報を共有することは、ビジネスに新しい価値をもたらすノウハウやヒントを得るきっかけとなることでしょう。
ぜひ、この機会にご自分の目的に合わせて、AWSのサービスに触れてみてください。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞