2020/12/17

Azure DevOpsのサービス5つ|使い方や資格についても解説

 
  

Azure DevOpsとは?

Azure DevOpsは、Microsoftが提供するAzureのサービスの一つです。チームでアプリケーションの構築や配置または展開(デプロイ)の共同開発ができるサービスです。

 

Azure DevOps Servicesを使用すると開発者はクラウド上または自社サーバー(オンプレミス)上で作業をすることが可能です。WEBブラウザや統合開発環境(IDE)からアクセスができる統合機能があります。

DevOpsの定義

DevOpsはDevelopment and Operationsの略称です。ソフトウェアやコンピューターシステムの開発と運用の担当者が密接なチームワーク体制をとり連携を取りながら開発する仕組みのことです。

 

開発と運用の各チームで役割分担をしながら連携ができます。共同作業の環境の中で、開発スケジュールを効率化し完成までの期間を短くすることができます。

DevOpsのメリット

DevOpsを使用するメリットは、開発と運用の各担当者とチーム体制で連携し、IT運用のセキュリティを確保した環境の中で効率的に、開発、品質管理を共同創造できることです。

 

より効率的に生産性を高めて、優れた製品を短い期間でつくることができます。ユーザーが満足するアプリケーションサービスを提供する製品開発の環境がDevOpsにあります。

Azure DevOpsのサービス5つ

Azure DevOpsの主なサービスはAzure Boards、Azure Repos、Azure Test Plans、Azure Pipelines、Azure Artifactsの5つになります。

 

Azure DevOpsの主な5つのサービスについて内容や利用する条件の有無、料金についてご紹介します。(2020年10月時点)

サービス1:Azure Boards

AzureBoardsはBoards画面をアイディアの段階から計画、工程確認、相談、小さな意見から難易度の高い問題などを共有します。

 

共有のボード画面をドラッグアンドドロップ操作で瞬時に状況を報告や確認ができ、組込みのスクラムボードや計画ツールを使用して、スプリントやスタンドアップや計画ミーティングが可能です。

 

分析ツールとダッシュボードウィジットを使い、プロジェクトの状態を確認できます。

料金

Azure Boardsは無料で始めることができますが、条件によりユーザーライセンスに対して料金が発生するシステムです。

 

利用する最初の5名以上になる場合は、「Basicプラン」各ユーザーに対し月額672円になります。またテスト研究をする担当者の場合は、「Basic+Testプラン」になり30日間の無料試験版があります。期限をすぎると各ユーザー月額5,824円料金が発生します。

サービス2:Azure Repos

Azure Reposはリポジトリ機能で、アプリケーション開発の工程や仕様、コード修正やテスト実施などを、いつどこで誰がしたのか情報を蓄積保存することができます。

 

リポジトリ機能は「TFVC」と「git」を提供、バージョン管理システムの主な機能は「git」に対応した分散バージョン管理と、ソースコードバージョン管理、コラボレーション機能です。

 

大勢の人でコード開発をするなど効率的に行うことが可能です。

料金

AzureReposを利用するには、Azure DevOps Services加入後に無料で始められます。最初の5人以上のユーザー数になると各ユーザー料金が発生する仕組みです。

 

Azure Boardsと同様でプロジェクトを見て確認する、ソースコードを登録または開発する場合は「Basicプラン」月額672円になります。テスト担当者の場合は「Basic+Testプラン」月額5,824円になります。

サービス3:Azure Test Plans

Azure Test Plansは手動や探索的なテストのサポート機能です。必要となるテストケースやテストの実行結果を管理します。機能テスト手順書をAzure上で作成や共有することができ、各開発者の認識のズレ防止や手順書の管理の手間などを解消できます。

 

主な機能は、豊富なデータを確保して検出した結果のトラブルに対処できます。WEBとデスクトップの両方でテストが可能です。

 

エンドツーエンドの追跡と品質管理の維持に使えます。

料金

Azure Test Plansの料金は開発作業やテスト作業を担当することになるため有料プランになります。

 

デスクトップやWebに対応した機能で、システムが正常に動くかをチェックするテスト作業をするためユーザーアカウント毎に「Basicプラン+Testプラン」加入し月額5,824円かかります。

サービス4:Azure Pipelines

Azure Popelinesは、Linux、macOS、Windowsで並列実行が可能で多様な言語のソースコードを共通言語へ変換(コンパイル)して一つにまとめ実行ファイルを生成、テスト運用、利用可能な状態(デプロイ)にした後、サービス提供機能をチームで共有することができます。

 

SlackやSonarCloudなどと拡張性があり、コミュニティが構築した作業を効率的に活用できます。

料金

「MicrosoftホステッドCI/CD」は一つの無料並列ジョブでは毎月の時間制限1,800分まで利用が可能です。追加並列ジョブごとに月額4,480円かかります。

 

「セルフホステッドCI/CD」は毎月の時間制限内一つの無料並列ジョブが利用可能です。追加並列ジョブごとに月額1,680円かかります。

サービス5:Azure Artifacts

Azure Artifactsはクラウド上で各担当者が容量無制限のプログラムソースコードなどの開発、変更、履歴を記録や追跡するための分散型管理システム(Git)の情報を収納するデータベース(リポジトリ)を共有する機能です。

 

Maven、npm、NuGet、Python の各サイトの要約や情報を管理と共有ができます。完全に統合されたパッケージを、Azure Pipelinesへ追加しバージョン管理やテストができます。

料金

Azure Artifactsの料金体制が大きく二つに分かれます。ユーザーライセンスの「Basicプラン」は最初のユーザー5人以上になると有料になるプラン月額672円、テストの計画追跡実行をするユーザーは「Basic+Testプラン」(30日間の無料仕様版があります)月額5,824円です。

 

個別サービスでは、CPUの容量が2ギビバイト(GiB)までが無料です。容量を超えるとGiB毎に224円加算されます。

Azure DevOpsの使い方5つ

Azure DevOpsを使うには、Microsoftアカウントの登録が必要です。こちらでは主な5つの使い方、DevOps Projectsの作成、フレームワークの選択、追加設定情報の入力、ステータスの確認専用ダッシュボードの表示についてご紹介します。

使い方1:DevOps Projectsの作成

プロジェクト単位で分割管理をするため、DevOps Projectsを使用します。Azureポータル画面からログイン後メニュー一覧から「すべてのサービス」へ進み「DevOps Projects」を検索します。

 

画面上から「DevOps Projectsの作成」を選択しアプリケーション開発に必要な言語を選択しましょう。すでにアプリケーションを作成済みやGitHubなど管理している場合は既存のソースコードを使い作成できます。

使い方2:フレームワークの選択

プロジェクトで使用する言語ごとにフレームワークが用意されていますので、適したフレームワークを選択しましょう。

 

DevOps Projectsの画面上でフレームワークを選択するときにSQL Databaseの追加ができます。必要な場合は画面上の下に表示されるボタンをチェックすると追加可能です。

使い方3:追加設定情報の入力

アプリケーションのデプロイ先を選択後、プロジェクト名の決定とAzure DevOps Organizationは組織管理機能で複数のプロジェクトを組織へ含め組織名を設定できます。

 

Subscriptionサービス、Web app nameアプリケーション名、LocationはAppServiceの配置場を設定後、AppServiceに関するその他の追加の情報を入力する場合はAdditional settings画面で設定が可能です。

使い方4:ステータスの確認

AzureポータルのメニューからDevOps Projectsの画面を検索しプロジェクト一覧が表示され、選択したプロジェクトのダッシュボード画面から現時点の設定内容が確認できます。

 

CI/CD pipeline画面ではソースコードのコミット(Code)、コミットされた最新コードのビルド(Build)、作成したアプリをAzureへデプロイ(dev)した経緯を表示します。

使い方5:専用ダッシュボードの表示

Project homepageをメニューから選択、専用ダッシュボードが表示されます。主要5つのサービスがBoards、Repos、Pipelines、Test Plans、Artifactsが集約されているため、プロジェクト各担当者は専用ダッシュボード上で一元管理が可能です。

 

プロジェクトダッシュボードはプロジェクトの状況を確認できるボードで、各担当者が主に操作するボードはDevOps専用ダッシュボードです。

Azure DevOpsに関する資格3つ

Azure DevOpsにはさまざまな資格の中でも、主な3つの資格についてご紹介します。Designing and Implementing Microsoft DevOps SolutionsはMicrosoftが2020年6月に資格スキル測定内容を更新しています。

 

Azure Developer Associate、Azure DevOps Engineer Expert資格詳細や受験条件などについてお話しします。

資格1:Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions

試験名AZ‐400の受験資格はAzureの管理、開発の両方もしくはいずれか知識がある人が対象です。評価は戦略開発Site Reliability Engineering (SRE) 、セキュリティおよびコンプライアンス計画を策定、ソース管理やコミュニケーションとコラボレーション能力をみます。

 

継続的統合定義をして実装でき、継続的デリバリーおよびリリース管理戦略を定義および実装できるか判断されます。

資格2:Azure Developer Associate

試験名AZ-204の受験資格は1年から2年の専門的な開発経験とMicrosoft Azureでクラウドアプリケーションとサービスの設計、構築、テスト保守に関する専門知識が必要です。

 

Azure計算ソリューションの開発、ストレージの開発やセキュリティの実装やソリューションの監視、トラブルシューティングの対応、最適化、サービスとサードパーティサービスの接続と利用技術の評価をします。

資格3:Azure DevOps Engineer Expert

Expertカテゴリの上級試験です。AZ-400を受験する前に、AZ-104試験Azure Administrator Associate又はAZ-204試験Azure Developer Associateの認定が必要条件です。

 

Azure DevOpsを学ぶエンジニアを対象とし、認定資格の受験者はAzureの管理と開発の両方を理解があり、ビジネス価値を継続的に提供するための人やプロセス、テクノロジと連携する専門知識が必要です。

Azure DevOpsを利用してみよう

Azure DevOpsについてご紹介しました。無料で始められ、開発チームと運用チームが効率的に共同開発できるメリットを活かしてみましょう。

 

非効率な作業を、Azure DevOpsの機能を使い短期間で精度の高い開発環境を構築することができます。Azure DevOpsにはさまざまなサービスが用意されています。チームで利用してみましょう。

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この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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