ITコンサルタントの仕事内容6つ|5つのやりがいと必要なスキルを解説

 
  

この記事の目次

ITコンサルタントとは


ITコンサルタントとは、ITを活用して企業が抱える問題・課題を解決に導く専門家です。

クライアントの現状を分析し、システム開発の提案やシステムの最適化、プロジェクトの進捗管理や運用テストなど、顧客のニーズに合わせてさまざまな業務をこなす必要があります。

ITコンサルタントは未経験でも目指せる?

ITコンサルタントは、ITの高い専門知識やスキルが求められる職業です。未経験で目指せないというわけではありませんが、ITエンジニアとしての経験があった方が望ましいでしょう。プログラマーやシステム開発、プロジェクトリーダー・マネージャーといった経験も役立ちます。IT関連の知識に加えて、対人折衝能力が必要になりますので、どちらも持ち合わせた人なら未経験でもITコンサルタントを目指せるでしょう。

ITコンサルタントとシステムエンジニアの違い


ITコンサルタントとシステムエンジニアは、どちらも情報システムの開発に携わる職業ですが、その役割や業務内容は異なります。まず、ITコンサルタントは、クライアントから経営課題をヒアリングし、どんなシステムを導入すれば課題が解決できるかを提案するのが主な仕事です。一方、システムエンジニアは、クライアントが求めるシステムの開発や構築をするのが主な仕事になります。

ITコンサルタントの仕事内容6つ


業務内容が多岐にわたるITコンサルタントですが、メインとなる仕事内容は企業の「問題解決」です。ただ、一言で問題解決といわれても、実際にどんな仕事をしているのかわからない方も多いのではないでしょうか?そこで、実際にITコンサルタントがどんな仕事をしているのか、具体的な内容を6つ紹介します。

ITコンサルタントの仕事内容1:クライアントからヒアリングする

ITコンサルタントの仕事は、企業の問題や課題を解決に導くことが目的です。まずは、クライアントが抱える問題や課題を、経営者や統括責任者からヒアリングする必要があります。また、単にクライアントの課題を聞くだけではなく、その奥に隠れている根本的な問題を導き出す必要があります。そのため、ITコンサルタントには高いヒアリング力が求められます。

ITコンサルタントの仕事内容2:問題を分析する

クライアントからヒアリングした内容を元に、問題や課題を分析します。現状の課題を把握したうえで、どの部分を改善すると問題が解決できるのか、どのようなシステムを導入すれば良いのかといった内容を細かく分析します。その後、分析した内容をグラフや図を使用した資料にまとめますので、資料作成の技術も必要でしょう。

ITコンサルタントの仕事内容3:システムを設計する

クライアントの問題を解決できたら、具体的にどのようなシステムを開発するのか検討するのもITコンサルタントの仕事です。システムを構築するのは、基本的にシステムエンジニアの仕事になりますが、全体の構想が決まらなければ作業ができません。そのため、エンジニアの仕事が円滑に進められるようにするのも、重要な業務の一部であるといえるでしょう。

ITコンサルタントの仕事内容4:問題解決のための提案をする

企業の問題や課題の分析が終わったら、次にクライアントへ提案をします。ヒアリングや分析で集めた情報を元に、どのようなシステムを導入すれば問題が解決できるか、どのくらいの期間や費用がかかるかなどをプレゼンします。いかに相手に分かりやすく提案できるかが、ITコンサルタントの重要なスキルとなります。

ITコンサルタントの仕事内容5:プロジェクトを統括する

提案した内容が実際に採用されると、いよいよプロジェクトがスタートします。ITコンサルタントには、プロジェクトを統括する役割もあります。開発するシステムに応じて、エンジニアやプログラマーといった人材を集めてチームを作ります。また、スケジュールや進捗を管理して、期限内にプロジェクトが遂行できるように全体をマネジメントします。

ITコンサルタントの仕事内容6:さらなる分析や提案

システムの開発が終わったら、最終的にクライアントの求める成果を生み出せているのか、課題解決に結びついているかを改めて分析します。中長期的に測定し、成果が得られているかの分析、また状況に応じてさらなる問題点の改善を提案していく必要があるのです。

ITコンサルタントの仕事のやりがい5つ


仕事をするにあたり、やりがいを感じなければモチベーションが上がらず、長く続けていくことはできないでしょう。その点、ITコンサルタントは幅広い業務に携わるため、非常にやりがいを感じる仕事のひとつでしょう。ITコンサルタントとして働く人には、どのようなやりがいがあるか、代表的なものを5つ紹介します。

ITコンサルタントの仕事のやりがい1:満足感・達成感がある

ITコンサルタントは、企業の経営課題のヒアリングや提案をします。クライアントと力を合わせて、企業の経営課題を解決できるというのがやりがいのひとつです。実際にヒアリングするのは、企業の役員や経営者などが多く、求められる課題には難しいものもあります。しかし、ハードな仕事であるからこそ、課題を解決したときの達成感は計り知れないものとなるでしょう。

ITコンサルタントの仕事のやりがい2:さまざまな業界と関わる機会がある

ITコンサルタントは、ITを利用して企業の経営課題を解決するという仕事です。そのため、さまざまな企業や個人事業主がクライアントになりますので、多くの業界に関わることになるでしょう。また、プロジェクトチームは、自社メンバーだけではなく各分野のスペシャリストと一緒に遂行していくことがあります。そういったメンバーと意見を交換したり、考えを共有したりすることで、刺激を得られるでしょう。

ITコンサルタントの仕事のやりがい3:業績に貢献する

ITコンサルタントは、企業の経営を担う仕事でもあります。極端にいえば、自身の提案で企業の業績を左右させてしまうこともあり、責任やプレッシャーも大きくなります。その一方、提案したプロジェクトで企業の業績が上がれば、自身の評価にも繋がる仕事です。こういった達成感にやりがいを感じているITコンサルタントも多いでしょう。

ITコンサルタントの仕事のやりがい4:高収入が得られる

「求人ボックス」によると、ITコンサルタントの平均年収は約635万円で、他の業種と比較しても高い傾向にあるといわれています。大きな責任やハードな仕事内容の多い職業ですが、大手企業だと年収1,000万円以上の求人もあり、高収入が狙えるという点もやりがいのひとつです。

ITコンサルタントの仕事のやりがい5:ITに関する豊富な知識が得られる

ITコンサルタントは、ITを利用して経営課題を解決するプロフェッショナルです。そのため、進行中のプロジェクトで必要な知識に加え、ITに関する新しい知識を学ぶ必要があります。常に勉強が必要で、時には寝る間も惜しんで働かなければならないこともありますが、身に付けた知識で経営課題を解決できたときの達成感は大きいでしょう。

ITコンサルタントに必要なスキル5つ


ITコンサルの基本の仕事は、クライアントである企業のニーズをよく知り、課題を提起、必要なシステムを提案して、解決までをサポートすることです。企業のニーズは状況によって異なるため、課題解決までの仕事の過程で様々なスキルがバランス良く必要になります。具体的にどのようなスキルが必要なのでしょうか。主に求められる5つのスキルを下記に挙げます。

ITコンサルタントに必要なスキル1:情報収集・提供力

ITコンサルタントが収集するべき情報は、大まかに分けて4つあります。クライアント企業の情報、IT関連技術に関する情報、市場の動向、法規制に関する情報です。トレンド情報や専門知識を確保するには書籍を読んだり専門書を購入したりするのが効果的です。スマートフォンでも簡単に情報収集ができ、人脈を作っていくことも欠かせません。課題解決のためには、情報収集力と、集めた情報を様々な分野と関連させて提供する能力が必要です。

ITコンサルタントに必要なスキル2:プレゼンテーション能力

伝わるプレゼンテーションを行うには徹底した準備が肝要です。目指すところは、話しやすく、追いやすく、見やすい資料です。話し手にとって分かりやすいものなら、理解してもらうことも難しくないはずです。資料を多くし過ぎないようにし、図解の形を使うと、聴き手は話の流れを追いやすくなります。また、スクリーンに映すことを想定して作成するなら細かな部分まで行き届いた仕事を出席者の印象に残すことができます。

ITコンサルタントに必要なスキル3:論理的思考力

ITコンサルタントの提案が採用されるなら、最終的にはクライアント企業で仕事をしている、様々な人々が動くことになります。立場や専門の異なる多くの人に協力してもらうには、主張と根拠のしっかりとした、論理的な説明を組み立てる思考力が必要です。論理的であっても押し売りではないので、説明を聞く相手にどう受け止められるか、よく考えることが大前提です。相手の立場に立って、相手の抱える問題や相手の目標を共有し、提案を受け入れることによるメリットと、それに伴うリスクへの対策についてしっかり伝えましょう。

ITコンサルタントに必要なスキル4:コミュニケーション能力

ITコンサルタントとしての仕事は一般のコミュニケーション能力や、社会人のコミュニケーション能力以上のスキルが必要です。クライアントへのプロジェクト売り込みや、情報を得る人脈づくり、クライアントへの資料説明、プロジェクトの運営などにのために、この能力は必須です。プラスアルファとして、より深いIT知識に基づく現実的な提案をしていく能力や、プロジェクトの様々な工程に付随するトラブルを見越した交渉力が求められます。

ITコンサルタントに必要なスキル5:ITに関する幅広い知識

ITコンサルタントにはITの基礎的な知識だけでなく、専門性を持つ業務領域や業界の知識も求められます。例えば、それまで無かった新しい方法(ビジネスソリューション)を取り入れて問題解決に至るには、パッケージ(製品)をよく理解していなければなりません。ハードウェアやアプリケーション、ネットワーク、データベースなど実に幅広い範囲にわたる知識が必要です。また、システム構築にはSEとの協力が必要なので、プログラム言語(構造)に対する一定の知識も欠かせません。

ITコンサルタントにおすすめの資格3選


仕事内容ややりがいが分かったところで、これから目指す人はどんな知識や資格を身に付けておくべきでしょうか。ITコンサルタントは、特に資格がなくても就ける職業です。しかし、持っていると有利になる資格がいくつかあります。そこでITコンサルタントを目指す人におすすめの資格を3つピックアップしますので、ぜひ参考にしてみてください。

ITコンサルタントにおすすめの資格1:ITストラテジスト

情報処理技術者試験と呼ばれる資格で、ITを利用した事業革新や業務改革、製品やサービス創出の企画などを経営戦略に基づいて提案するスキルが身に付きます。試験は多肢選択式、記述式、論述式といった出題形式で構成されており、基礎知識から企業に対する提案力まで求められます。毎年秋に実施され、合格率が15%ほどと非常に難しい試験です。

ITコンサルタントにおすすめの資格2:プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャー試験は、システム開発プロジェクトの全体を管理し、予算やスケジュール、品質の全てに責任を持ち、プロジェクトを成功に導く力が要求されます。毎年春に実施され、合格率が14%ほどで難易度の高い試験です。

ITコンサルタントにおすすめの資格3:中小企業診断士

中小企業診断士とは、経営課題に対する診断や的確なアドバイスをするのに必要とされる資格です。国家試験のひとつで、こちらも非常に難易度が高い資格になっています。一次試験に合格後、二次試験合格と実習補習をするか診断実務に従事する、または登録養成機関が実施する養成課程を修了することで、中小企業診断士として登録されます。

ITコンサルタントのキャリアパス


ITコンサルタントとして働いている人の多くは、いつまでもその同じ場所に留まるわけではありません。ITコンサルタントには主に3つのキャリアパスがあります。

1つは、別のコンサルティングファームにスカウトされ、そこでプロジェクトマネージャーを経て管理職、役員への道を進む場合です。それに対し、現場でスペシャリストとなり働き続ける場合もあります。

更には、IT面での知識やコンサルタントとしての能力を必要とする他の事業会社へ転職する場合もあります。この3つにとどまらず、様々な種類の仕事に活躍の場を広げることができます。

ITコンサルタントを目指そう!


ITコンサルタントを目指すには、豊富な知識と高いITスキルが要求されます。システムエンジニアやプログラマーといった業種からITコンサルタントに転向することが一般的なので、将来的にITコンサルタントを目指したいという方は、これらの業界で経験を積んで目指すことをおすすめします。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

おすすめの動画

  • 【未経験からIT業界へ転職するなら】相談窓口とスキルの獲得はここで解決!IT転職が一気に有利に!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【費用一切不要】未経験からIT業界へ転職するならまずはここへ相談!【キャリアチェンジアカデミー】

  • 【何のエンジニアになれるのか?】未経験からITエンジニアを目指すとこんな道がある【キャリアチェンジアカデミー】