この記事の目次
フリーランスエンジニアとは
フリーランスエンジニアとは、会社などに所属せず、個人で仕事を獲得し、お客様へ納品するエンジニアのことです。
自らのスキルや才能、経験などを武器に、仕事や案件を獲得していきます。
エンジニアにも様々な種類がありますが、最近では、エンジニアというとITエンジニアと認識されています。
また、フリーランスエンジニアといっても、業務内容によって求められるプログラム言語やスキル、経験も異なります。
会社に所属するエンジニアとの違い
会社に所属するエンジニアとフリーランスエンジニアの違いとして、フリーランスエンジニアから見たメリット・デメリットに分けてそれぞれ以下のようなものがあげられます。
<メリット>
・働く場所や時間に左右されず、自由な働き方が出来る。
・経費が自由に使える。
・職場での嫌な人間関係がない。
・子育てや親の介護がしやすい。
<デメリット>
・個人で仕事を受けるため、収入が安定しない。
・組織に所属していないため、社会的信用がない。
・健康保険など自腹で支払う必要がある。
このように会社に所属するエンジニアとの違いはかなりあります。
フリーランスエンジニアの契約の種類
フリーランスエンジニアの契約には、企業と直接契約を結ぶ「直接契約」、企業と契約したエージェントがエンジニアに案件を再委託する「エージェント等による再委託」、企業・エージェント・エンジニアの三者で契約する「三者契約」などがあります。
個人と契約することが会社の規定で許可されていない企業などは、エージェントを利用する場合が多いでしょう。
またフリーランス側が法人であったとしても、実績や規模によっては直接契約が難しい場合があります。直接契約が可能かどうかは、クライアント側の規定によって異なるといえるでしょう。
フリーランスエンジニアの単価の相場
続いて、実際のフリーランスエンジニアの単価の相場について見ていきます。
よく、テレビや記事などでフリーランスエンジニアになると会社員よりも収入が高くなると聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか。
是非、転職の際に参考にしてください。
フリーランスエンジニアの年収の相場
フリーランスエンジニアの年収はスキルや経験に比例することが多く、高い能力があれば会社員の2倍近くの年収を得ることも可能です。
20代でフリーランスエンジニアの平均年収は正社員平均年収の約1.8倍あるといわれています。
ただし、40代になると約1.6倍、50代では同じくらいかそれ以下と、その割合は年齢とともに少しずつ下がっていきます。
このことから、フリーランスエンジニアへの転身を考えているのであれば、スキルを身につけたうえで早めに行動することが年収アップにつながるといえます。
また、早めに行動することによってグラフのような、年齢と共に最高年収を上げることも可能になります。
フリーランスエンジニアとして単価を上げるコツ5つ
続いて、フリーランスエンジニアとして単価を上げるコツを5つ挙げていきます。
まずは、収入を上げるために行うべきことや注意するべきことを記載していきます。フリーランスエンジニアへの転身を考えている、またはフリーランスエンジニアになったけれど収入が上がらないという方は是非参考にしてください。
1:信頼性を構築する
1つ目は、クライアントとの信頼性を構築することです。
仕事の成果や人柄が信頼されなければ、単価が上がらないどころか仕事の継続も難しくなってしまいます。また次の仕事を紹介してもらえる機会も減ってしまうことになります。
フリーランスエンジニアとしてクライアントからの信頼を得るためには、日々の仕事をきちんとこなすことが大切です。納期の厳守はもちろん、クオリティの高い仕事や誠実な対応などを心がけましょう。
2:スキルアップを目指す
2つ目は、スキルアップを目指すことです。
フリーランスエンジニアにとって、スキルは単価交渉する際の一番の武器になります。
特化したスキルを所持していたり、複数のスキルを持っていたり等、様々な案件をこなすことが可能な場合は単価交渉もスムーズに進みやすい傾向にあります。
新しいスキルを手に入れたことをきっかけに単価をアップした事例も見受けられる他、積極的にスキルアップすることによって、好印象を与えることも出来ます。
3:成果をしっかり出す
3つ目は、しっかりと成果を出すことです。
フリーランスエンジニアは、成果を上げることが重要になります。クライアントの期待値を越える結果を残すと、クライアント側からの評価も上がり、単価の交渉もスムーズに進みます。
また、成果を出すことによって、スキルの高さをアピールすることも可能です。
普段から工数を削減するなどの依頼された業務以上の成果を出し、単価交渉の強い材料にしていきましょう。
4:業務量が増えるタイミングで交渉する
4つ目は、業務量が増えるタイミングで交渉することです。
今までより多くの仕事を任されるということは、それだけ能力を認められているという証拠です。その評価を単価に反映させるためにも、積極的な交渉が必要となります。
仕事量が増える分、納品までのペース配分や質を守ることが難しくなり、エンジニアにかかる負担も増えることになるので、この機会にしっかりと単価交渉しましょう。
5:継続を依頼されたときに交渉する
5つ目は、継続を依頼されたときに交渉することです。
継続を依頼された場合、クライアントとの信頼関係が築けていることが多いため、単価交渉がスムーズに進みやすい傾向にあります。
また、クライアント側も、仕事ができて職場環境に慣れた人材を放したくはありません。エンジニア・クライアントのお互いが納得のいく形で業務を続けることが、仕事の成果に影響するため、しっかりと話し合うことでより良い信頼関係を築くことが可能です。
フリーランスエンジニアに転職するときの注意点3つ
続いて、フリーランスエンジニアに転職するときの注意点を3つ説明します。
フリーランスエンジニアへの転身には会社に所属していない分、営業力や求められるスキル、適切な単価の提示など、いくつか気を付けるべきことがあります。
「転職したけれど上手くいかない!」という事にならない様に、是非今のうちからそれぞれしっかりと対策し、転職時の不安を少しでも減らす参考にしていきましょう。
1:営業力が必要である
1つ目の注意点は、営業力が必要なことです。
会社の場合、営業をおこなう役割を担った人員がいますが、フリーランスエンジニアの場合、営業専門の人員はいません。その為、自分で仕事を獲得する必要があります。
ポートフォリオを作成したり、単価の相場を常に把握したり、技術系のブログを記載したりなど日頃から準備しつつ、求人情報を出している会社に問い合わせてみたり、Web上で募集してみたりなど営業の方法を身につけることが大事です。
2:高いスキルが求められる
2つ目の注意点は、高いスキルが求められることです。
フリーランスエンジニアとしてスキル不足だと、そもそも案件を得ることが難しい傾向にあります。無事に案件を取得したとしても納品が出来なかったり、納期に間に合わないなどでトラブルとなってしまうこともあります。
実績がなかったりスキル不足でも、クラウドソーシングなどで簡単な案件を受けることは出来ますが、単価が安く抑えられている傾向にあります。
反対にスキルが高いと、仕事のクオリティが高くなったり、納品までの期間を短縮できるなど付加価値がつくことになるため、案件を得やすくなります。
3:適切な単価を提示する必要がある
3つ目の注意点は、適切な単価を提示する必要があることです。
フリーランスエンジニアの単価は、需要と供給で常に変化します。その為、単価の相場を常に調査し、自分のスキルに合った適切な単価を提示する必要があります。
相場とかけ離れた単価を提示すると、クライアントに疑問を持たれることがあります。あまりに安いとスキルがないと思われますし、逆に高いと、ぼったくりと思われてしまいます。
フリーランスエンジニアとして活躍しやすい職種3つ
ここまでフリーランスエンジニアについて説明してきました。
ですが、一口にフリーランスエンジニアと言えど、近年急増している案件の内容に対応するため、様々な職種に分かれています。
そこで、ここからはフリーランスエンジニアとしてこれから活躍しやすい職種を3つ紹介していきます。
是非、それぞれの職種の特徴を見ながら、自分にとってどの職種が合っているか考えながらご覧ください。
1:システムエンジニア
フリーランスエンジニアとして活躍しやすい職種の1つ目は、システムエンジニアです。
案件としては、主にクライアント側の要望に合わせたシステムの設計やシステム開発における上流工程を担当します。
システムエンジニアとしての経験を重ね、スキルを高めていくことで、上のポジションへのキャリアアップも可能です。
場合によっては従事するスタッフのマネジメントを担当することもあるので、比較的コンサルティング要素が強い職種になります。
2:Webデザイナー
フリーランスエンジニアとして活躍しやすい職種の2つ目は、Webデザイナーです。
主に、クライアントから依頼されたWebサイト制作のデザイン・コーティングを担当します。
その他にもロゴやバナーの制作・Webマーケティング・SEOなどの案件もあります。デザインするだけでなく、ユーザー目線の視点が求められる職種でもあります。
近年では、Webコンテンツの増加により、需要が高く案件数が豊富な傾向があります。
3:プログラマー
フリーランスエンジニアとして活躍しやすい職種の3つ目は、プログラマーです。
システムエンジニアが作成した仕様書をベースに、システムを構築する仕事です。その為、多くのプログラミング言語を扱えたほうが案件を取りやすくなります。
システム開発の下流工程を受け持つことになりますが、場合によってはシステムエンジニアと兼務することもあります。
在宅案件よりも企業に常駐する案件のほうが多い分、単価は高い傾向です。
フリーランスエンジニアの単価を理解して転職を検討しよう
年収がほとんど決まっている会社員と違い、フリーランスエンジニアは自らのスキルや経験、単価交渉などを活かすことで年収が上がる可能性があります。
いくつか転職する際に注意点もありますが、フリーランスエンジニアの単価の相場を見つつ、単価を上げるコツを掴み、単価交渉していくことによって、自分の経験やスキルに見合った年収を得られるようにしていきましょう。
フリーランスエンジニアに転職することによって今の年収より上がるのも夢ではありません。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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