2022/02/16

AWS DeepComposerの注目機能5つ!使い方も解説

 
  

AWS DeepComposerとは


AWS DeepComposerとは、Amazonが提供している機械学習を搭載したミュージックキーボードです。

AWS DeepComposerを利用することで、開発者はオリジナルの音楽を作成しながら連携しているDeepComposerサービスでAIや機械学習について学ぶことができます。

ミュージックキーボードと機械学習技術が組み合わさったことで、実践的な機械学習スキルが身につきます。

AWS DeepComposerで作成できる音楽


AWS DeepComposerでは、さまざまな音楽が作成できます。

完全オリジナルな音楽を作成しながら機械学習を学べるAWS DeepComposerですが、具体的にはどのような音楽が作成できるでしょうか。

ここではAWS DeepComposerで作成できる音楽をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

可能な音楽ジャンル

AWS DeepComposerでは、事前訓練済みの音楽ジャンルモデルの作成が可能です。

AWS DeepComposerでの事前訓練済みの音楽ジャンルモデルは、具体的には「ジャズ」「ロック」「ポップ」「シンフォニー」になります。

この4つの学習済みジャンルモデルがAWS DeepComposerに付属しており、AWS DeepComposer起動時から使用することができます。

生成可能な楽器

AWS DeepComposerでは、固有のさまざまな楽器を生成することが可能です。

ドラム、オーバードライブギター、エレキギター (クリーン)、エレクトリックベースなどのさまざまな楽器の音源を利用することができます。

実際にAWS DeepComposerを使用する場合、音楽ジャンルモデルを選択した後は、生成された伴奏などを確認しながら、好きな楽器を割り当てていくことができます。

AWS DeepComposerの注目機能5つ


AWS DeepComposerには、5つの注目機能があります。

ここまで簡単にAWS DeepComposerについてご紹介しましたが、AWS DeepComposerにはどのような機能が備わっているのか、知りたいという方も多いのではないでしょうか。

ここではAWS DeepComposerの注目機能5つをご紹介しますので、どのような機能があるのか参考にしてみてください。

DeepComposerの注目機能1:敵対的生成ネットワークを応用している

AWS DeepComposerは、「敵対的生成ネットワーク」と呼ばれる機械学習の手法を応用しています。

敵対的生成ネットワーク(Genera tive Adversarial Networks)とは、教師なし学習の1種です。AWS DeepComposerを利用することで、現在幅広い応用が期待されている敵対的生成ネットワークを実際に体験することができます。

敵対的生成ネットワークとは

敵対的生成ネットワークとは、データから特徴を学習することによって、存在しないそれらしいデータを生成できる生成モデルです。

敵対的生成ネットワークは教師なし学習の1つなので、正解データを与えずにデータを学ぶことで、実在しないデータを生成したり、実際に存在しているデータの特徴に合わせて変換させたりすることができます。

そのため、非常に柔軟性が高く応用が利くため、さまざまな領域で適用できると注目されています。

DeepComposerの注目機能2:学習を重ねるごとにクオリティが増す

AWS DeepComposerは、繰り返し学習を行うことでクオリティを向上させることができます。

AWS DeepComposerが応用している敵対的生成ネットワークとは、実物の特徴から存在しないデータを生成するものですが、そのニューラルネットワークでは偽物のデータと本物のデータの真偽する仕組みがあります。

データの生成と真偽を繰り返すことで、より本物に近い偽物データの生成が可能になっていきます。

DeepComposerの注目機能3:生成の速さ

AWS DeepComposerはキーボードを使うことで、数秒でオリジナルの楽曲を生成できます。

AWS DeepComposerには、コンピュータに接続して使用するAWS DeepComposerキーボードというキーボードがあり、このキーボードを使用することで、入力したメロディーをほんの数秒で完全オリジナルな楽曲へと変えることができます。

DeepComposerの注目機能4:SageMakerと連動して利用できる

AWS DeepComposerは、Amazon SageMakerと連動してカスタムモデルが生成できます。

Amazon SageMakerは、AWSが提供するフルマネージド型の機械学習プラットフォームです。AWS DeepComposerはAmazon SageMakerと連携できるため、SageMakerを使用して独自のGANアーキテクチャを構築し、さらに進んだ学習を行うことも可能です。

DeepComposerの注目機能5:ディスクリミネーターでカスタムできる

AWS DeepComposerは、ディスクリミネーターでカスタムすることが可能です。

敵対的生成ネットワークは、GeneratorとDiscriminatorという2つのニューラルネットワークで構成されており、Generatorはデータを生成するものです。

また、DiscriminatorはGeneratorで生成したデータと本物のデータの真偽を判定することで、より本物に近いデータを生成可能にします。

AWS DeepComposerの使い方5つ


AWS DeepComposerの使い方をご紹介します。

ここまでAWS DeepComposerの機能をご紹介してきましたが、具体的にどのようにして使用するのか知りたいという方もいるのではないでしょうか。

ここではAWS DeepComposerの使い方5つをご紹介しますので、どのような使い方があるのか、ぜひ参考にしてみてください。

DeepComposerの使い方1:ログインとリージョン設定方法

AWS DeepComposerを初めて使用する場合、まずはAWS DeepComposer コンソールにログインしましょう。

リージョンは、現在は「米国東部 (バージニア北部) リージョン」で使用することができます。ミュージックキーボードは米国のみとなりますが、仮想キーボードは「米国東部 (バージニア北部) リージョン」にサインインすることで、世界中のどこからでも利用できるようになります。

DeepComposerの使い方2:メニュー別の使い方

AWS DeepComposerには、さまざまなメニューが搭載されています。

AWS DeepComposerには、「Music studio」「Models」「Compositions」「Learning capsules」「Link AWS DeepComposer keyboard」などのメニューがあります。

ここでは、AWS DeepComposerのメニュー別の使い方をそれぞれご紹介していきます。

Music studio

「Music studio」では、音楽の生成が可能です。

基本的な音楽の生成をおこなったり、録音済みの曲を選択したりする場合は、「Music studio」を使用します。このメニューでは、キーボードや仮想キーボードからメロディーを入力することが可能です。

また、事前学習済みのモデルを選択することで、入力したメロディーに伴奏を自動生成することも可能です。

Models

「Models」では、構築済みモデルの管理などが行えます。

モデルを管理する画面で、サンプルモデルを確認したり、モデルを構築したりすることができます。また、各モデルは「Configuration」という項目でトレーニングステータスや作成日などを確認でき、「Discriminator and generator loss over time」で視覚化されます。

Compositions

「Compositions」では、生成した楽曲の管理が行えます。

AWS DeepComposerで生成した楽曲を、名前や作成日時などで一覧で管理できます。また、楽曲を再生して生成済みの楽曲を聞き比べたり、不要な楽曲を削除したりすることも可能です。

Learning capsules

「Learning capsules」では、機械学習に関連した詳細を学べます。

「Learning capsules」は、AWS DeepComposerが発表された「AWS re:Invent 2019」の時点ではなかった新しい機能で、AWS DeepComposerで利用することができるアーキテクチャやモデル評価ツール、トレーニングパラメーターなどについて詳細が学べる画面です。

Link AWS DeepComposer keyboard

「Link AWS DeepComposer keyboard」は、AWS DeepComposerキーボードを登録する画面です。

AWS DeepComposerキーボードをAWS DeepComposerに登録することで、3か月間の無料体験や毎月の4つのカスタムモデルの構築、40回までの楽曲生成という特典を受け取ることができます。

登録する場合は、AWS DeepComposerキーボードを接続する必要があります。

DeepComposerの使い方3:曲の弾き方

AWS DeepComposerでは、さまざまな方法で曲を弾くことができます。

入力方法はソフトウェアキーボード、ハードウェアキーボードを使用する方法があります。ソフトウェアキーボードであれば、マウスクリックや文字入力用キーボードが使用できます。

また、ハードウェアキーボードの場合はMIDI対応楽器が使用可能なので、AWS DeepComposerキーボードだけでなくMIDI キーボードなどが使えます。

DeepComposerの使い方4:作成した楽曲の出力方法

AWS DeepComposerで生成した楽曲は、さまざまな方法で出力可能です。

楽曲はMIDIで保存やエクスポートして追加の処理をおこなったり、mp3やwavといった形式で保存やエクスポートすることが可能です。また、SounCloudで共有することも可能となっています。

ここではMIDIで出力する方法と、mp3で出力する方法をご紹介します。

MIDIで出力する

作成した楽曲をMIDIデータとして出力する場合、DeepComposerコンソールにある「Download MIDI」から出力することが可能です。

MIDIデータとしてエクスポートすることで、DAWなどの外部ツールを使ってさらに追加編集を加えることも可能になります。

mp3で出力する

作成した楽曲をmp3形式で出力する場合、DeepComposerコンソールにある「Download MIDI」から出力することが可能です。

MIDIデータの出力と同様に、DeepComposerコンソールのボタンからmp3形式で出力することができます。

DeepComposerの使い方5:SounCloudでの共有方法

AWS DeepComposerで生成した楽曲は、SounCloudで共有することも可能です。

DeepComposerコンソールにある「Submit to SoundCloud」ボタンをクリックすることで、SoundCloudへのアップロードを行い、公開することができます。

AWS DeepComposerで学べること


AWS DeepComposerを利用することで、さまざまなことが学べます。

AWS DeepComposerは一般的な音楽生成ツールではなく、開発者がクリエイティブに機械学習を始めることができるユニークなミュージックキーボードとなっています。

ここでは最後に、AWS DeepComposerで学べることについてご紹介していきます。

敵対的生成ネットワークの手法

AWS DeepComposerを利用することで、敵対的生成ネットワークの手法が学べます。

AWS DeepComposerでは敵対的生成ネットワークを応用しているため、これまで機械学習や音楽を学んできたかどうかに関係なく、AWS DeepComposerを利用するだけで敵対的生成ネットワークを始めることができます。

機械学習で作曲されていく過程を体験できる

AWS DeepComposerを利用することで、機械学習によって音楽が生成されている過程を体験できます。

AWS DeepComposerでは、機械学習によって自動的にオリジナルの音楽が生成されます。また、繰り返し学習を行うことで、よりクオリティが向上していく過程を体験することもできるでしょう。

AWS DeepComposerを使って新しい音楽を生成しよう!


AWS DeepComposerでは、音楽を使った機械学習が実現できます。

ぜひこの記事でご紹介したAWS DeepComposerの注目機能やAWS DeepComposerの使い方、AWS DeepComposerで学べることなどを参考に、AWS DeepComposerで独創的な機械学習をはじめてみてはいかがでしょうか。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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