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AWS Support
AWSの導入を実際に検討していく中で、ユーザーだけでは解決することの出来ない問題が浮上してくることは少なくありません。
そのような時、頼りになるのが「AWS Support」です。この記事では、AWS Supportの詳細について、「プラン」と「サポート内容」という2つの観点から説明して行きます。
AWS Supportの基礎を理解し、業務に生かしていきましょう。
AWSとは
「Amazon Web Services」通称「AWS」は、Amazonから提供されている100種類以上のクラウドコンピューティングサービスです。
また、「クラウドコンピューティング」とは、インターネットを通じて、ストレージ・サーバー・データベース・ソフトウェアなどのコンピューターを使ったサービスを利用することです。
1台のパソコンとインターネット環境さえあれば、クラウドコンピューティングを利用して、サーバーやストレージ、データベースを必要な分だけ使用できるというメリットが得られます。
AWS Supportのプラン
AWS Supportには、「ベーシックプラン」「開発者サポートプラン」「ビジネスサポートプラン」「エンタープライズサポートプラン」の4種類のプランがあります。
プランによって値段や使用が異なりますので、自分に合ったプランを選択することが大切です。以下にそれぞれのプランの内容を説明しますので、ぜひ参考にしてください。
ベーシックプラン
1つ目に紹介するのはベーシックプランです。
ベーシックプランとは、AWSアカウントを取得した方にもれなく提供されるプランで、全てのAWSユーザーが対象です。
サービス状態ダッシュボード、リソースセンター、フォーラム、製品 FAQ、健全性チェックのサポートなどの基本的なサポートが受けられます。
ただし、技術的なサポートを希望する場合は他のプランに加入する必要があります。なお、ベーシックプランの利用に料金はかかりません。
開発者サポートプラン
2つ目に紹介するのは開発者サポートプランです。
開発者サポートプランとは、個人や学習をしたい方に向けたプランで、AWSから提供される各種サービスの中身を試したいという方にもおすすめの内容です。
開発者サポートプランでは、プロフェッショナルからのサポートを日本語で受けられます。月曜日から金曜日の平日、9時から18時までの間であれば利用可能です。
また、サポートセンターではWebブラウザを使った「Webサポート」を経由して、オンラインでケースを開くことが出来ます。
開発者サポートプランの利用は有料で、料金は29米ドルからとなっています。月額29米ドル、もしくはAWS料金の月額の3%の内、高い方の金額を支払うこととなります。
ビジネスサポートプラン
3つ目に紹介するのはビジネスサポートプランです。ビジネスサポートプランとは、ビジネスに影響するサービスの利用をしている方に向けたプランです。
ビジネスサポートプランでも、プロフェッショナルからのサポートを日本語で受けられます。こちらは、24時間いつでも利用できます。
なお、ビジネスに影響する障害が発生している場合に対しての応答は、初回限り1時間以内となっています。また、サポートセンターでは、電話やチャット、メールを使った問い合わせが可能です。
ビジネスサポートプランの利用料金は、100米ドルからとなっています。この金額は、月額で設定されてはいますが固定という訳ではなく、使用した量によって月額の料金を上回ることもあります。
月額100米ドルもしくはAWS料金の月額に対して、一定の割合の内、高い方の金額を支払うことになります。
エンタープライズサポートプラン
4つ目に紹介するのは、エンタープライズサポートプランです。エンタープライズサポートプランとは、その名の通り法人に向けたプランで、主にヘビーユーザーが利用します。
エンタープライズサポートプランでも、プロフェッショナルによる日本語でのサポートを24時間いつでも利用できます。さらに緊急事態の際には、初回限り15分以内で対応してくれます。
サポートセンターでは、電話やチャット、メールでの相談が可能で、テクニカルアカウントマネージャーへの直接連絡も可能です。
エンタープライズサポートプランの利用料金は15,000米ドルからとなっていて、4種類の中では1番高額です。1米ドルを100円と仮定すると、約1,500,000円となります。
こちらの場合も、月額で設定されてはいますが固定という訳ではなく、使用した量によって月額の料金を上回ることもあります。
上記のビジネスサポートプランと同じように、月額の料金もしくはAWS料金の月額に対して、一定の割合の内、高い方の金額を支払うことになります。
AWS Supportの内容
ここからは、AWS Supportの提供する主なサポート内容について説明します。
AWS Supportは、AWS限定で可能となるツールと専門的知識の組み合わせで素晴らしい成果を得られるように、ユーザーを懇切丁寧にサポートしてくれます。
以下に説明するサポートの内容を、しっかりと把握しておきましょう。
サポートフォーラム
AWSには、サポートフォーラムというものがあります。サポートフォーラムというのは、誰かが書いた質問に対して、他の誰かが回答する場所です。
こちらのサービスは、全てのサポートプランで利用可能です。緊急度が低く、回答されるまでの時間を問わない質問の場合に使用すると良いでしょう。
サポートエンジニアに頼らずとも、サポートフォーラムを利用して質問をしたり、他のユーザーたちの質問履歴を見たりすることで問題を解決できることもあります。
カスタマーサービス
ビジネスサポートプランとエンタープライズサポートプランに限り、電話による問い合わせが可能です。
こちらはコールバック方式となっており、サポートセンターの画面に電話番号を入力して、回答を待つというシステムとなっています。
カスタマーサービスには、膨大な専門知識を持ち、ユーザーに最適なサポートを提供してくれるAWSの専門家「テクニカルアカウントマネージャー」がいます。
サポートセンターに問い合わせ、緊急度が高い内容のものは、テクニカルアカウントマネージャーへと連携されます。
Trusted Advisor
AWS Supportには「AWS Trusted Advisor」というものがあります。
ユーザーの運用状態やシステム構成の精査をして、改善できる部分があれば提示をしてくれるというサービスです。
AWSマネジメントのコンソールからのアクセスや、API経由でのアクセスが可能です。なお、AWSのサイトには、APIにアクセスをするために必要なサンプルソースが掲載されています。
Cost Explorer
AWS Supportは、Cost Explorerというレポートツールを無料で提供しています。
コストと使用状況のレポートを使うことで、IAMユーザーの利用した各サービスのAWS使用状況が、時間単位の明細項目で一覧表示されます。さらに、コストを配分するためにアクティブ化したタグを確認できます。
レポートは少なくとも1日に1回は更新され、使用状況を記録したレポートが毎月末に確定します。
まとめ
本記事では、AWS Supportについて説明してきました。
AWS Supportの利用では、専門家のサポートを受けることやパフォーマンスの最適化、リスク管理、またはコスト制御などが可能となります。
リモートなどを使った在宅ワークに注目が集まる現代では、仕事内容や組織の見直しが必要な企業も多いでしょう。
AWSの利用に「安心」の2文字を付け加えるためにも、専門家の手助けは必要不可欠と言えます。ぜひ、AWS Supportの利用を検討してみましょう。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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