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アプリ開発の言語とは
アプリ開発に用いられるプログラミング言語には様々な種類があります。また、プログラミング言語にも得意不得意があるため、Webアプリを開発するのか、スマホアプリを開発するのかによっても適した言語は異なります。
そのため、アプリ開発に用いる言語を選ぶ際には、どのようなアプリを開発するのか、言語ごとの特徴について把握しておくことが重要です。
アプリの種類
アプリとひと口に言っても、Webブラウザで利用するWebアプリ、スマートフォンで利用するスマホアプリなどアプリを利用するプラットフォームには複数の種類があります。
そのため、アプリ開発を行う場合は、どのプラットフォームで利用するアプリを開発するのかを決める必要があります。ここではアプリの種類をご紹介しますので、参考にしてみてください。
Webアプリ
WebアプリはWebブラウザ上で利用するアプリです。たとえばEメールサービスやAmazonなど、ブラウザでアクセスするだけで利用できるものがWebアプリです。
Webアプリはパソコンにインストールする必要がないため、Webブラウザで実行することができればOSの制約を受けることはないでしょう。Webアプリ開発にはPHPやRuby、HTML/CSSなどが利用されます。
スマホアプリ
スマホアプリはスマートフォンにインストールして利用するアプリです。スマホアプリにはAndroid用とiOS用の2種類があり、それぞれ開発に適した言語は異なります。
スマホアプリは端末の機能を活かすことができるため、Webアプリよりも多機能なアプリが開発できます。Androidアプリの場合はJavaやKotlin、iOSアプリの場合はSwiftやObjective-Cが用いられます。
アプリ開発に最適なプログラミング言語9種類
アプリにはWebアプリやiOSアプリ、Androidアプリなどの種類がありますが、それぞれ開発の際にはどのようなプログラミング言語がおすすめなのでしょうか。
ここではアプリ開発に最適なプログラミング言語9種類をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Webアプリの場合
WebアプリはGoogle ChromやFirefoxなどのWebブラウザで利用するアプリであることから、プラットフォームの審査を行う必要がありません。また、フレームワークを活用することにより、開発工数を削減することができます。
ここではまずはWebアプリに適した言語をご紹介していきます。
1:HTML
HTML(Hyper Text Markup Language)はWebページを制作するのに必須の言語です。正しくはプログラミング言語ではなくマークアップ言語と呼ばれる言語で、Webサイトの骨組みや構成などを決定する役割を持ちます。
また、実際にWebページを作成する場合はHTMLだけでなく、CSSと合わせて利用することになります。
2:CSS
CSS(Cascading Style Sheets)はWebページの見た目やデザインを整える言語です。フォントのサイズや色、背景などを設定することができます。
正しくはプログラミング言語ではなくスタイルシート言語と呼ばれる言語で、Webページを製作する際には前述のHTMLとCSSが必要となります。
3:PHP
PHPはWeb関連の開発に特化したサーバーサイドのスクリプト言語です。CMSである「WordPress」を構成している言語でもあるため、Webアプリ開発でも広く採用されています。
PHPで利用できるフレームワークとしては「Laravel」があります。また、PHPはHTMLの中にタグを入れ込むようにして使用でき、文法も簡単なため、初心者にもおすすめの言語です。
4:Ruby
Rubyは日本人が開発した言語です。楽しくプログラミングができることをコンセプトに開発されました。
そのため、開発を効率化できる「Ruby on Rails」というフレームワークがあり、Rubyを用いる開発ではほとんどの場合このフレームワークが利用されます。また、コードはシンプルで日本語のドキュメントなども豊富にあるため、初心者でも学習しやすい言語です。
5:Python
PythonはAI開発や機械学習などに用いられている言語です。さらにWebアプリやスマホアプリ、ゲーム開発などといった分野でも活用されている汎用性の高いプログラミング言語となります。
Pythonのフレームワークとしては「Django」などが有名です。また、コードはシンプルでわかりやすく、読み書きがしやすいため初心者にも習得しやすい言語だと言えるでしょう。
iOSの場合
スマホアプリの中でもiOSアプリはApple社の端末で利用できるアプリで、インストールする際にはApp Storeを介することになります。そのためWebアプリと違い、利用するiOSプラットフォーム側の制約を受けることになります。
ここではiOSアプリに適した言語をご紹介していきます。
6:Objective-C
Objective-CはC言語をベースに開発されたMacやiOSアプリ開発専用の言語です。Appleの標準開発言語として開発に用いられてきた言語ですが、表記が独自のものが多くコーディング量も多いため、開発に時間がかかるという欠点がありました。
そのため、近年では後発のSwiftを用いるケースが多くなってきています。
7:Swift
SwiftはAppleが提供している標準開発言語です。Objective-Cと同様にiOSやMacで利用できるApple社公式の言語となっています。
Objective-Cよりも文法がシンプルで初心者でも習得しやすいため、近年ではSwiftの需要が増してきています。ただし毎年のようにバージョンアップが行われており、さらに日本語の情報が少ないことから、Swiftエンジニアはまだ少ない状態にあります。
Androidの場合
スマホアプリの中でもAndroidアプリはAndroid端末で利用できるアプリで、インストールする際にはGoogle Playを介することになります。そのためiOSアプリと同様に、利用するAndroidプラットフォーム側の制約を受けることになります。
ここではAndroidアプリに適した言語をご紹介していきます。
8:Java
Javaはプラットフォームに依存しない汎用性の高い言語です。様々なプログラミング言語の中でも高いシェア率を獲得している言語で、Webアプリにもスマホアプリ開発にも利用されています。
近年のAndroidアプリ開発ではKotlinが採用されるケースも多くなってきていますが、Javaは多くの開発で用いられてきた実績があり、Javaで開発されたAndroidアプリもまだまだ多く残っています。
9:Kotlin
KotlinはAndroid公式の開発言語です。Javaで記述されたソースを呼び出してKotlinに変換することができるなど、Javaとの親和性が高い点が特徴です。
また、もともとJavaを改良して開発された言語ということもあり、Javaよりも少ないコードで実装でき、Javaでありがちなエラーを防止する機能も備えています。
アプリ開発を習得する方法3つ
ここまでアプリ開発に適した様々なプログラミング言語をご紹介してきましたが、実際に自分でアプリ開発を行うためには、どのような方法で勉強すればよいのでしょうか。
ここでは最後にアプリ開発を習得する方法3つをご紹介しますので、アプリ開発を行いたい方はぜひ参考にしてみてください。
1:プログラミングスクールに通う
アプリ開発のスキルを習得するにはプログラミングスクールに通う方法があります。プログラミングスクールであれば専門的なカリキュラムに則り、プロの講師に直接教えてもらうことができます。
そのため、独学で勉強するのが苦手な方でも挫折することなくアプリ開発が学べるでしょう。また、できるだけ短期間でアプリ開発を習得したいという方にもおすすめです。ただしプログラミングスクールは高額な費用がかかることが多いようです。
2:独学で勉強する
アプリ開発のスキルを習得するには独学で勉強する方法があります。近年では様々なプログラミング言語について解説した書籍や参考書があり、アプリ開発向けの学習本も販売されているため、そういった書籍を利用すれば自分の力でアプリ開発を習得することも可能でしょう。
また、独学で学習する場合は本を読むだけでなく、実際に手を動かしながら勉強することでアプリ開発に必要な力が身につきやすくなるでしょう。
3:様々なサイトを活用する
アプリ開発のスキルを習得するには学習サイトを活用する方法があります。無料で利用できるプログラミング学習サイトもあり、短い動画を見るだけでアプリ開発が学べるサイトや、スライド形式で問題を解いていくサイトなど様々な種類があります。
近年ではKotlinなどの後発の言語を学べるサイトも増えてきているため、サイトを活用することで効率よくアプリ開発が学べるでしょう。
アプリ開発の言語を学んで転職を有利に進めよう
アプリ開発を行いたい場合は、Webアプリやスマホアプリなどそれぞれのアプリ開発に適したプログラミング言語を習得する必要があります。
ぜひ本記事でご紹介したアプリの種類やWebアプリやスマホアプリ開発に最適なプログラミング言語、アプリ開発を習得する方法などを参考に、アプリ開発のスキルを身につけてみてはいかがでしょうか。