この記事の目次
AWSとは?
AWSとは、Amazon Web Servicesの略称で、Amazonの提供するクラウドコンピューティングサービス全般を指します。
クラウドコンピューティングというのは、インターネットを用いて、サーバー・ストレージ・データベース・ソフトウェアなどといったサービスを利用する事です。
クラウドコンピューティングでは、インターネットにアクセスさえ出来れば、サーバーやストレージ、データベースを必要な分だけ使う事が出来ます。
AWS ECSとは?
AWS ECS(Elastic Container Service)とは、Amazonから提供されている、非常に高性能かつスケーラブルなコンテナ管理サービスです。
Dockerコンテナに対応しているので、AWS ECSインスタンスのマネージドクラスターによって、簡単にアプリケーションを実行する事が出来ます。
AWS ECSを使用する事で、クラスターを管理するインフラストラクチャのインストールや運用、そしてスケールを自社で行う必要がなくなります。
そして、可用性要件とリソースニーズに基づき、クラスター全体のコンテナ配置をスケジューリングする事が出来ます。
さらに、ビジネスおよびアプリケーション固有の要件を達成するため、独自のスケジューラもしくはサードパーティー製のスケジューラの統合をする事も出来ます。
この記事では、そんなAWS ECSについて詳しく紹介していきます。
AWS ECSを利用するメリット6つ
AWS ECSを利用する上で、知っておきたいメリットが6つあります。
サーバーレスのオプションである点、アプリケーションの構築や管理に集中出来る点、スケールに応じたパフォーマンスが可能である点、安全なアプリケーションを作成出来る点、信頼性が高い点、コスト削減のために最適化される点です。
サービスを使えるようにするためにも、しっかりと知識を身につけて理解を深める事が大切です。それでは1つ1つ紹介していきます。
メリット1:サーバーレスのオプションである
AWS ECSのメリットについて紹介します。1つ目は、サーバーレスのオプションである点です。
AWS ECSは、Fargateのサポートをしているため、サーバーレスコンピューティングをコンテナに提供する事が出来ます。Fargateは、サーバーのプロビジョンや管理が不要で、アプリケーションそれぞれにリソースを指定し、その分の料金のみを支払う事が出来ます。
そして、設計する段階からのアプリケーション分離によってセキュリティを強化出来るのです。
メリット2:アプリケーションの構築や管理に集中出来る
2つ目は、アプリケーションの構築や管理に集中出来る点です。
AWS ECS Capacity Providersを使用する事で、アプリケーションの要求により割り当てられるコンピューティングの能力が決定するため、FargateとEC2を組み合わせたオンデマンドとスポットの料金設定オプションを、柔軟にアプリケーションへと適用出来るのです。
すなわち、AWS ECS Capacity Providersによって、インフラストラクチャではなくアプリケーションを第一に考える事が出来るようになるのです。
メリット3:スケールに応じたパフォーマンスが可能である
3つ目は、スケールに応じたパフォーマンスが可能である点です。
Amazonの様々な主要サービスを強化してきたECSは、スケーラビリティの高いサービスを長年に渡り運用してきた経験に基づいた技術によって構築されています。AWS ECSを使う事で、複数のコンテナを迅速に起動する事が出来るのです。
メリット4:安全なアプリケーションを作成出来る
4つ目は、安全なアプリケーションを作成出来る点です。
AWS ECSは、ユーザー独自のAmazon VPCでコンテナを起動させるため、ユーザーのVPC セキュリティグループやネットワークACLを使う事が出来ます。
他のユーザーとコンピューティングリソースの共有をする事はありません。IAMを使用し、コンテナそれぞれに対するアクセス権限を細かく割り当てて、各サービスへの接続や、コンテナが接続出来るリソースに制限をかける事も出来ます。
この高度な性能を駆使する事によって、非常に安全なアプリケーションを作成する事が出来るのです。
メリット5:信頼性が高い
5つ目は、信頼性が非常に高い点です。
AWS ECSは、 22種類のリージョンで、69ものAZ(アベイラビリティゾーン)を備えたグローバルインフラストラクチャによって実行されます。AWS ECSは、AWS Compute SLAによってサポートされているため、月間稼働率が99.9%であるといわれています。
数字の出典元:Amazon ECS|Amazon
参照:https://aws.amazon.com/jp/ecs/?whats-new-cards.sort-by=item.additionalFields.postDateTime&whats-new-cards.sort-order=desc&ecs-blogs.sort-by=item.additionalFields.createdDate&ecs-blogs.sort-order=desc
メリット6:コスト削減のために最適化される
6つ目は、コスト削減のために最適化される点です。
AWS ECSで、EC2 スポットインスタンスもしくはFargate スポットタスクを使用する事で、フォールトトレラントでステートレスなアプリケーションを実行するためのオンデマンドの料金と比べ、約9割もの割引が可能となります。
また、Savings Planを使用すると、永続的ワークロードに対し、約5割の料金が削減されます。スポットインスタンスを、リザーブドインスタンスやオンデマンドインスタンスと組み合わせる事により、大規模なECSクラスターの実行が簡単に出来るようになります。
AWS ECSの料金モデル
AWS ECSの料金モデルにはパターンが3種類あります。「Fargate 起動タイプモデル」「EC2 起動タイプモデル」「AWS ECS on AWS Outposts」について紹介していきます。
Fargate 起動タイプモデル
Fargateは、コンテナ化したアプリケーションに必要となるメモリリソースとvCPU に対して料金が生じます。
メモリリソースとvCPUは、コンテナのイメージを取得した時点から、AWS ECSタスクの終了する辞典までを対象に計算され、1番近い秒へと切り上げられます。そして、1分の最低料金が適用されるというシステムです。
EC2起動タイプモデル
EC2 起動タイプの場合、追加の料金は発生しません。アプリケーションの実行や保存のために作成した、EC2インスタンスやEBS ボリュームなどといったAWS リソースに対してのみ料金が発生します。
この場合の料金は、実際に使用した分に対して発生する従量制です。なお、最低料金や前払いの必要はありません。
AWS ECS on AWS Outposts
AWS OutpostsでのAWS ECSにかかる料金は単純で、クラウドと同様に適用されます。
AWS ECSのコントロールプレーンはOutpostsではないクラウドに存在しており、コンテナインスタンスではOutposts EC2容量で実行されます。この時、追加料金は発生しません。
AWS ECSを活用しよう
この記事では、AWS ECSについて紹介してきました。AWS ECSを使用する事で、オンデマンドやスポットの料金設定オプションを最適化出来るなど、様々な利点が生じます。
興味を持たれた方は、是非とも実際にAWS ECSを活用してみて下さい。
この記事の監修者・著者

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未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
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