ネットワークエンジニアがフリーランスになるには?必要なスキル4つや方法を解説

 
  

ネットワークエンジニアとは


ネットワークエンジニアとは、コンピューターネットワークの設計や構築、ネットワークの監視や運用を専門に行うエンジニアです。企業によってネットワークエンジニアが行う仕事内容はさまざまですが、基本的にはネットワーク周りの業務を行います。

また、ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアの仕事を行うエンジニアのことを、総称してインフラエンジニアと呼ぶケースもあります。

ネットワークエンジニアのフリーランス案件の種類


ネットワークエンジニアの主なフリーランス案件には、「ネットワーク設計」、「ネットワーク構築」、「ネットワーク保守・運用」の3つがあります。
ネットワーク設計では、クライアントの要望に合わせてネットワークシステムを設計し、それを設計図に落とし込んでいきます。
この業務を行うためには、セキュリティやOS、サーバ等、幅広い知識が必要です。

ネットワーク構築とは、設計図に沿ってネットワーク環境を実際に構築していく業務のことをいいます。
適宜テストや動作チェックを行って必要に応じて調整するのも、ネットワーク構築における大切な業務の1つです。

ネットワーク保守・運用では完成したネットワークの点検・修正を行います。
実際にネットワークシステムの運用を開始してからトラブルが生じた際に迅速に対応することで、クライアントをサポートしていきます。

ネットワークエンジニアのフリーランス案件の単価


会社員からフリーランスにシフトするにあたって気になることの1つが、フリーランス案件の単価ではないでしょうか。
単価は案件によって異なるため一概にはいえませんが、ネットワーク設計であれば60万~70万円が相場だといえます。
ただし、報酬はネットワークエンジニアとしての経験やスキルに左右されます。

ネットワーク構築案件の単価は、50万~60万円です。
単価は仕事内容やクライアントによって異なり、規模の大きな案件であればそれだけ高額単価が期待できます。
ネットワーク保守・運用では40万~50万円が相場だといえます。
ネットワーク保守・運用においてはトラブル発生時に急に呼び出される場合もあるため、企業によっては相場よりも高めの単価を設定しています。

なお、会社員として働くネットワークエンジニアの平均年収は約450万円です。
フリーランスとして成功すれば、大きく年収がアップする可能性は十分にあるでしょう。

フリーランスのネットワークエンジニアが案件を探す方法


これからフリーランスのネットワークエンジニアを目指している方の場合、フリーランスの案件を探す方法について知りたいという方も多いのではないでしょうか。

フリーランスは自分で案件を受注する必要があるため、会社員時代のように割り振られた仕事をただこなしていればいいわけではありません。

ここではフリーランスのネットワークエンジニアが案件を探す方法をご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

エージェントを活用する

フリーランスのネットワークエンジニアが案件を受注する方法として、メジャーな方法はエージェントを利用する方法です。近年ではフリーランスエンジニアと人材を探している企業をマッチングするエージェントサイトも多くなってきています。

そのため、フリーランスのエンジニア向けのエージェントサイトに登録しておけば、自分で積極的に仕事を探さなくても自分のスキルなどにマッチした案件が見つかりやすいです。

自力で営業活動をする

フリーランスのネットワークエンジニアとして自分自身営業活動を行い、企業に直接売り込む方法もあります。現在のようにエージェントサイトやクラウドソーシングサイトが増える前は、自分で営業活動を行っていたフリーランスも大勢いました。

自分で営業活動をする場合は、セミナーや交流会などで人脈を広げて、その繋がりで仕事を受注するケーが多いです。また、一度仕事をもらった企業に再度売り込み、仕事を獲得するのも多いです。

フリーランスのネットワークエンジニアに求められるスキル4つ


これからフリーランスのネットワークエンジニアとして独立しようと考えている方の中には、具体的にどのようなスキルが必要なのか気になっているという方もいるのではないでしょうか。

フリーランスの場合、会社員エンジニアと異なるスキルが必要になるケースもあります。ここでは、フリーランスのネットワークエンジニアに求められるスキル4つをご紹介していきますので、スキル獲得の参考にしてみてください。

1:ネットワークに関する幅広い知識とスキル

フリーランスのネットワークエンジニアにはネットワークに関する幅広い知識やスキルが求められます。これは会社員エンジニアとして働く場合二も必要になりますが、ネットワークエンジニアはクライアントからニーズをヒアリングし、最適なネットワークを構築するのが仕事です。

そのためには、ネットワーク機器や通信技術などのネットワークに関連した幅広い知識やスキルが必須となります。

2:コミュニケーション力

フリーランスのネットワークエンジニアには高いコミュニケーション力が求められます。フリーランスとして働く場合、クライアントが求めていることを正確に把握し、ネットワークを設計するスキルが必要になります。

会社員として働く場合もコミュニケーション力は必要ですが、フリーランスの場合はより高いヒューマンスキルが必要になるでしょう。また、解決策をクライアントと一緒に検討するためにもコミュニケーション力は必須です。

3:論理的思考能力

フリーランスのネットワークエンジニアには論理的思考能力が必要です。これはネットワークエンジニアに限らず、エンジニアであれば誰でも必要なスキルだと言えます。

論理的思考能力とは、物事の筋道を立ててロジカルに考える能力のことです。効率的なネットワークの構築や不具合の原因究明を行う場合、さらにクライアントとのメールでのやりとりまで、さまざまな場面で論理的思考能力は求められるでしょう。

4:マネジメント力

フリーランスのネットワークエンジニアにはマネジメント力が必要になります。仕事のスケジュールが決まっており、上司からもある程度マネジメントとしてもらえる会社員と違って、フリーランスの場合はすべて自分でマネジメントする必要があります。

また、フリーランスは仕事で使用した経費なども自分で管理する必要があります。そのため、金銭的なマネジメントや健康管理なども必須になります。

フリーランスで単価をアップさせる方法3つ


フリーランスは毎月安定した収入を得られるとは限りません。そのため、フリーランスのネットワークエンジニアになるなら、できるだけ単価が高い案件を受注したいと考えるのは当然です。

それでは、単価をアップさせるにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは、フリーランスで単価をアップさせる方法3つをご紹介しますので、ぜひ案件選びの際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

1:元請けに近い会社から受注する

単価が高い案件を選ぶには、できるだけ元請に近い会社から受注できるようにしましょう。IT業界の構造は、顧客である企業から発注を受けたIT企業を元請けとすると、元請けから発注を受けた二次請け、さらに二次請けから発注を受けた三次請けというように階層になっています。

また、下請けに出されるごとに中間マージンが抜かれていくため、単価も安くなります。そのため、中間マージンをできるだけ減らすことが重要です。

2:設計・企画の案件を受注する

ネットワークの設計や企画など、プロジェクトにおける上流工程の案件は特に高いスキルや経験が求められるため、高単価な傾向があります。そのためには、ネットワークエンジニアとして上流工程の実務を経験しておくことが重要です。

また、設計や企画などの案件に参画することにより、エンジニアとしての高いスキルを買われば、より高単価のアドバイザーなとして活躍できる可能性もあります。

3:マネジメントスキルを磨く

マネジメントスキルを磨くことにより、ネットワークエンジニアとしてではなくプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなど、プロジェクトを牽引する立場で参画できる可能性があります。

プロジェクトをリードしていく管理職であれば、当然普通のネットワークエンジニアよりも単価は高くなります。そのため、できるだけ高単価を目指すなら、最初からリーダー職を目指すのも良いでしょう。

ネットワークエンジニアの将来性


クラウドが普及したことによって、ネットワークエンジニアとしての将来性に不安を抱いている方もいるかもしれません。
しかし今後も上流工程の仕事は残るため、ネットワークエンジニアとしての需要そのものはあるといえます。
ただし、ネットワークエンジニアに求められるレベルは確実に上がっており、多くの企業はネットワーク以外の業務も併せて行うことを求めています。

そのため、フリーランスのネットワークエンジニアとして成功するためには、ネットワークの経験だけでは不十分でしょう。
クラウドファーストの企業が増えている現状では、AWSやAzureなどのクラウドに精通していることは非常に重要だといえます。

また、テクノロジーは急速に進歩しているため、セキュリティ事故への対策も欠かせません。
クラウドやセキュリティに関する知識やスキルも積極的に磨いていくことが求められるといえるでしょう。

ネットワークエンジニアにおすすめの資格5つ


ネットワークエンジニアとして仕事をするために必須の資格はありませんが、資格を取得しておくことで一定のスキルや知識を保有していることを証明することができます。また、フリーランスの場合は実力を持っていることをクライアントにアピールするためにも、資格を取得しておくのがおすすめです。

ここでは最後にネットワークエンジニアにおすすめの資格5つをご紹介しますので、資格取得の参考にしてみて下さい。

1:ITパスポート試験

ITパスポート試験はIPAが認定する情報処理技術者試験の1区分で、ITに関する基本的な知識を証明する国家資格です。スキルレベルは1相当となっており、エンジニアに限らず幅広い人を対象にしています。

出題内容としては、セキュリティやネットワーク、経営戦略やマーケティング、法務や財務と幅広い知識が問われます。難易度は高くないため、はじめてIT系の資格を取得する人におすすめです。

2:基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は情報処理技術者試験の1区分で、幅広いIT知識を問うIT系の試験です。スキルレベルは2相当ですが、試験範囲は幅広く、コンピューターシステムやシステム開発と運用、ネットワーク、データベース、セキュリティ、経営まで多岐にわたります。

ネットワークエンジニアに限らず、ITに携わる人なら取得しておいて損はない資格です。取得すれば、IT全般の知識を持っていることを証明できます。

3:ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の1区分で、もっとも難易度が高いスキルレベル4に該当する試験です。

ネットワークシステムを構築、維持するために必要な知識やスキルを認定する資格となっており、非常に難易度が高いことから、取得すればネットワークエンジニアとして重宝されるでしょう。

この資格を取得することによって、ネットワークの構築、管理、運用、保守に関して他者に指導できるレベルであることを証明できます。

4:CCNA

CCNAはネットワーク機器を販売しているシスコシステムズが認定しているシスコ技術者認定のアソシエイトレベルの試験で、ネットワークエンジニアに特に人気があるおすすめの資格です。

CCNAを取得することによって、ネットワーク機器に関する幅広い知識を保有していることを証明できます。また、CCNAは日本で受験できるシスコ技術者認定の中でもっとも易しいレベルのため、ぜひ取得しておくようにしましょう。

5:CCNP

CCNPはCCNAと同じくシスコシステムズが認定しているシスコ技術者認定試験の1つで、プロフェッショナルレベルの資格となります。アソシエイトレベルであるCCNAの上位資格となっているため、より専門的なネットワーク全般の知識を有していることを証明できるでしょう。

そのため、ネットワークエンジニアならCCNAを取得したあとはCCNPの取得を目指すのがおすすめです。

スキルを磨いてフリーランスのネットワークエンジニアを目指そう


ネットワークエンジニアのフリーランス案件には、ネットワーク設計、ネットワーク構築、ネットワーク保守・運用などがあり、フリーランスになることで年収がアップする可能性は十分にあります。

ぜひこの記事でご紹介したフリーランスのネットワークエンジニアが案件を探す方法や求められるスキル、単価をアップさせる方法などを参考に、フリーランスのネットワークエンジニアとして活躍してみてはいかがでしょうか。

ITエンジニアへのキャリアチェンジならキャリアチェンジアカデミー

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニア
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援するサイト「キャリアチェンジアカデミー」を運営。これまで4500人以上のITエンジニアを未経験から育成・排出してきました。
・AWS、salesforce、LPICの合計認定資格取得件数:2100以上(2023年6月時点)
・AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞

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